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100の物語[観光・スポーツ] エコツーリズム

これからの観光の楽しみかた、エコツーリズム
 エコツアー、エコツーリズムとは、エコロジー(生態学)とツアー(旅行)をあわせた新しい観光のかたちで、生態系や動植物の生態、それらを取り巻く環境などを学び、体験することを目的とした旅行のことです。ここには、自然だけではなく、地域の歴史文化や社会構造を学び、体験する旅行も含まれることがあります。
自然イメージ
 北海道は貴重な自然が多いだけに、自然の保護と開発をめぐる論争が続き、それにあわせてこれからの観光のあり方もさかんに議論されてきました。これらを背景に、北海道の多くのまちで、地元の自然愛好家や自然保護グループが主体となって、エコツーリズムを推進しています。
釧路湿原
 日本最大の湿原である釧路湿原は、1980(昭和55)年、日本ではじめてラムサール条約に登録された湿地です。1993(平成5)年、釧路市を会場にラムサール条約締約国会議が日本ではじめて開催されました。
 道東で開催された初の国際会議には、世界中から多くの自然保護の活動家、学者、研究者が集まり、北海道の自然保護のあり方に大きな影響を与えました。なかでも強い印象を与えたのが、「ワイズユース(賢い利用)」という考え方で、これが北海道のエコツーリズムの出発点となり、国内の先進地となりました。
 釧路湿原でのエコツアーの拠点は、湿原北端の塘路(とうろ)湖。ここには「エコミュージアムセンターあるこっと」「レイクサイドとうろ」「塘路ネイチャーセンター」などがあり、さまざまな自然体験ツアーやガイドを行っています。
釧路川の環境観察会
■釧路川の環境観察会
釧路湿原国立公園での、子どもたちが参加する「こどもレンジャー」。釧路川の水質を調査。(写真提供:釧路湿原国立公園連絡協議会)
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霧多布(きりたっぷ)湿原
 道東の厚岸(あっけし)町の別寒辺牛(べかんべうし)湿原から、浜中(はまなか)町の霧多布湿原にいたるエリアは、釧路湿原と並んでエコツアーが盛んなエリアとして知られます。
 活動の中心となっているのは霧多布湿原センターで、ここは1993(平成5)年、地元のまちづくりグループ「浜中町21世紀プラン会議」の提案から生まれたもので、会議と同時に発足した協力組織「湿原センター友の会」は、各種のエコツアーを実施、その収益金を湿原保護基金に充てています。
 また「NPO法人霧多布湿原トラスト」は、湿原周辺の民有地を買い上げるナショナルトラスト運動とエコツアーを組み合わせた活動に取り組んでいます。湿原の西に広がる別寒辺牛湿原には「厚岸水鳥観察館」があり、ここを拠点としたカヌーツアーなども盛んです。
「湿原と森・長くつトレッキング」 ■「湿原と森・長くつトレッキング」
長靴をはいて、湿原を体験しながらトレッキング。(写真提供:霧多布湿原センター友の会)
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天売(てうり)島
 日本海に面した羽幌(はぼろ)町。その沖合に浮かぶ天売島は、100万羽もの海鳥が繁殖する海鳥の楽園です。絶滅の危機に瀕しているウミガラス(オロロン鳥)の繁殖地であり、ウミスズメやヒメウの国内唯一の繁殖地となるなど、貴重な自然を持つ島であるだけに、自然の保護と観光の両立が求められてきました。
 ここでは自然写真家・寺沢孝毅(てらさわ・たかき)さんのギャラリーである天売島海鳥情報センター「海の宇宙館」を拠点に、天売・焼尻(やぎしり)島の民宿旅館など13軒が加盟する「天売・焼尻エコツー推進協議会」が中心となって、エコツアーを推進しています。
海鳥舞う天売島
■海鳥舞う天売島
陸上から、海上から、海鳥たちを観察できる。
一面にエゾカンゾウの咲き乱れる島の草原 エゾカンゾウ
■一面にエゾカンゾウの咲き乱れる島の草原
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黒松内(くろまつない)のブナ林
 黒松内町は「ブナ北限の里」として知られます。ブナ林の生態学的価値の高さは、青森の白神山地のブナ林が世界遺産に登録されていることでもわかります。黒松内のブナ林は、戦中と戦後の2回、住民の力によって、皆伐の危機をはね除けてきたという歴史があります。このブナ林をシンボルとして、自然に優しい体験型の観光地づくりを目指す構想が「ブナ北限の里づくり構想」で、これに従い自然体験宿泊施設「歌才自然の家」、博物館「ブナセンター」、自然体験型プログラムの指導者を養成する「黒松内ぶなの森自然学校」などが作られ、これらが連携したエコツアーの取り組みが盛んに行われています。
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雪のブナ林ウォーキング
■雪のブナ林ウォーキング
かんじきやスキーを履いて、冬ならではのブナ林を体験。(写真提供:黒松内ぶなの森自然学校)
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