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サイロ
どこまでも続く緑のなかに、タワー型のサイロと牛舎が建っているのは、北海道らしい風景の代表といえるでしょう。サイロは牛の飼料となるサイレージ(牧草を発酵させたもの)を貯蔵する施設で、冬は雪におおわれる北海道では欠かせませんでした。
サイロの建材として昔は木、軟石、レンガが使われ、いまは鉄筋コンクリート、スチール、強化プラスチックと多様化しています。大型タワーサイロは北海道酪農の象徴といえますが、近年は牧草をラップで巻いて発酵させたり、箱型のバンカーサイロに貯蔵する方式が増えたため、本来の用途としては使われなくなりつつあるようです。
■レンガサイロ(帯広市)
昭和10年代につくられたレンガのサイロ。
(写真提供:十勝支庁南部耕地出張所)
■木造サイロ(早来町)
古い時代につくられた、木造サイロ。
[伝統・文化]札幌軟石
牧草
現存する搭型のサイロでもっとも古いものは、旧札幌農学校のもので、1908(明治41)年に建造されました。いまは、北大第二農場に保存されています。札幌軟石を積み上げたもので、厚みがあるため断熱性に優れており、サイレージの凍結を防げるのが特長です。
■札幌農学校のサイロ
(*1)
デントコーンを細断して、サイロに詰め込む作業風景(大正元年)。現在も牧牛舎の東側に建っている。
北海道大学札幌農学校第2農場
上磯町の男爵資料館に、1924(大正13)年に建てられた木造サイロが保存されています。これは16ミリの厚板を縦に円形に配置し、桶や樽のようにタガをかけて締める構造のもので、現存する木造サイロではもっとも古いものです。
男爵資料館は、男爵いもで知られる川田男爵が建てた農業試験場を改修したもので、中には男爵が買い求めた舶来のトラクターや農具などが展示されており、多くの文献と合わせて貴重な資料となっています。
レンガは明治時代にさかんに建築資材として使われましたが、レンガ造りのサイロもまだずいぶん残っています。現存するレンガサイロで道内最古のものは、八雲町・三沢牧場にあるもので、1921(大正10)年に建てられました。レンガの赤い色は、牧場の緑によく映えるため、童話や宣伝用のポスターなどにもよく使われています。
[食]ジャガイモ
北海道酪農の先駆者である町村敬貴(まちむら・よしたか)が1928(昭和3)年に作った農場の建物を移築し、資料館として開放しています。
ここには、レンガ造りと軟石造りのサイロが建っています。サイロの隣に建つ牛舎は、昭和初期の「キング式牛舎」で、マンサード屋根と呼ばれる中折れの形が特徴です。子牛も含めて34頭を収容でき、中2階には牧草を積めるようになっていました。
■町村農場の牛舎とサイロ
かつての牛舎の横に、レンガと軟石のサイロが今も残されている。
(写真提供:江別市教育委員会)
*写真提供:北海道大学付属図書館
[北方資料データベース]
写真キャプション文責:北海道庁
*1 農科大学第2農場玉蜀黍截断機運転の景/ 三嶋(札幌) 請求記号:農科大A-64 別 データベースレコードID: 0B044300000000
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