ライダー天国北海道

乗らずにわかるか! ライダー天国北海道 「ツーリングのカルチャーショックで移住」ライダー1号 帆足岬さん「北海道のカラッとした風を感じる心地よさ」ライダー2号 八反田浩弓さん

ライダー1号 ツーリングのカルチャーショックで移住

帆足 岬
(ほあし・みさき)さん。

東京生まれ。都内のフランス料理店で修業を積み、28歳の時に北海道へ移住。イタリアンに転向して、今は「リストランテ バンビーノ」のオーナーシェフ、札幌市在住

オートバイ

ヤマハ YZ250F(オフロードレーサー)
ドゥカティ デスモ 450(街乗り用)ほか、多数

オートバイの聖地と呼ばれる北海道に移住して22年。誘われてはじめたオフロードレースにのめり込む帆足さんが見た、北の大地の魅力と、ここでしかできない楽しみ方とは……。

ヘトヘトになるし、だから順位だって下の方だし、レースが終わった後は廃品みたいになってるけど(笑)、ヘルメット脱いで、ザブザブ頭洗って「終わったね」「あー、終わった終わった」ってホッとして知らない人とでも笑いあえる。いいんだよな、これが。そのためにやっているような気もするんだよね。

糊のきいたシェフコートに口ひげ。修業を積んだ料理人の気配を漂わせる帆足さんだが、オフロードレースの話をはじめると、本当にもう、やんちゃな顔になる。

オフロードは僕にとって鬼門だったんですね。なぜって? 絶対に楽しいはずだけど、とっても危険。だから、足を踏み入れないようにしていた。ところが、友だちを介して知り合った方がたまたまレースをやっていて。僕の店に食事に来るたびに、「楽しいよ、オフロード」って呪文のように唱えるんです(笑)。その人を先生に毎週、専用コースに練習に行くようになって……。ハマりましたね。

高校時代からオートバイに乗ってきたという帆足さん。フランス料理の世界に入り、東京のレストランで働きながらも、暇さえあれば走っていた、というより“攻めて”いた。

走ってはケガして、捕まって(もう、時効だよね)、また走ってはケガをして。無茶をしていた時期もあったなぁ。北海道にも青函連絡船で何度か。で、札幌の周辺を走って驚いたのが、こんな都会のすぐそばに狐なんかが住む山があったり、30分も行けば海も湖もあって、それでいてパルコもある(笑)。すごいカルチャーショック、というか感動して、これはもう、北海道に住むしかないな、と。

ビルの中の、穴蔵のような場所から抜け出したかったという気持ちもあったと帆足さん。知り合いの誘いもあって、移住を決めた。ところが、すぐには来られなかった。

来週にでも行くと、その知り合いに連絡したんだけど、結局、こっちに来られたのは3カ月も後になってから。今思えば、北海道に向かうことがよっぽど嬉しかったのか、それから毎日のように東京近郊の峠に走りに行くようになって、最後は(事故で)膝が裏返っちゃった……。笑いごとじゃないよね。

札幌のレストランで勤務した後、もともと興味があったというイタリア料理に転向し、最初は裏参道で開業。現在の場所に移転して8年ほどになる。ザックリとした質感、気取らない雰囲気の帆足さんの店には、オートバイやスキーなど、北海道の自然との関わりをおもしろがる仲間が、折々に集まる。

北海道の人はもっと、北海道を自慢すべきだと思うね。どの季節だって、楽しいことがたくさんある。オートバイなら、今の季節はツーリングだけど、僕は、まずはオフロードの練習かな。よし、次のレースこそは……。

■帆足さんのお店 リストランテ バンビーノ
札幌中央区北6条西19丁目22番地 TEL: 011-614-3377
http://www.bambino33.com


ライダー2号 北海道のカラッとした風を感じる心地よさ

八反田 浩弓
(はったんだ・ひろみ)さん。

札幌市生まれ、在住。福祉系の大学を卒業し、札幌市内の病院にソーシャルワーカーとして入職。社会福祉士の資格を持つ

オートバイ

ヤマハ ドラッグスター1100(イレブン)

父の誘い、兄の影響で自然とオートバイに乗るようになる。今は、大排気量のアメリカンを駆るとともに乗馬にも執心する八反田さんが感じる、北海道とオートバイとは……。

3人でツーリングに出かけたのはまだ、1回だけです。その時は、父がハーレー、兄が1100cc、私が250ccのそれぞれアメリカンタイプ。おもしろくて、「今度は、もっとロングで行こうよ」と誘っても、今は火付け役の父の方が「肩が痛い」とか言って(笑)。

札幌市内の病院でソーシャルワーカーを務める八反田浩弓さん。患者の支援――経済的に困っている人の支払いの相談、手すりの設置に対する補助制度などの情報提供、時には患者の買物を代行することもあるという。そんな話とオートバイがどうにも結びつかない。

普通、女の子がオートバイに乗りたいなんて言ったら、反対するでしょ、親は。でも、ウチは逆。私が小さいころから父は「早く免許をとれ、とれ」と。知らない間に刷り込まれていった感じですね。それで、大学に入学してすぐにオートバイ、車とつづけて取得しました。

大学4年の時、お兄さんが排気量制限のない大型二輪免許を取ると言いだしたことに刺激され、八反田さんも試験に臨んだ。

なんとなく兄に負けたくないという気持ちで、先に取っちゃいました(笑)。3人でツーリングした時に兄が乗っていた1100ccを譲ってもらって、今はこれが大切な愛車。父がずっと私に免許を勧めたのも、実は家族でツーリングしたかったからみたいなんですね。

父親の“教育”によって、自然にオートバイに乗るようになった八反田さん。現在のソーシャルワーカー、福祉分野に属する仕事に就いたことも、お父さんの影響があると話す。

消防の現場を経て消防学校の校長を務めていた父から、救急現場や医療機関のようす、そこで働く人たちの話をよく聞かされたこと。それといつも、「女性も専門技能を持つべきだし、福祉分野がこれからは重要になる」と勧められたこと。漠然とですが、病気や障がいを持つ人たちの役に立ちたいと思うようになって福祉系の大学に進学したんです。

医療機関の日々は忙しい。休日でも会議や研修がある。だから、オートバイに乗る時間があまり取れないことが悩み、という八反田さん。一方で8年ほど前から馬にも乗っている。

私、午年なんです(笑)。そのせいなのか馬が大好き。それである時、思い立ってサラブレットのメッカ、日高まで行ってはじめて乗ったんですが、これがおもしろくて。翌日には近くの乗馬クラブに申し込んでいました。

オートバイのことを、その世界では「鉄馬」と呼ぶ。ライディングフォームが似ているからだ。鉄の馬と本物の馬、実際に共通点があると八反田さんは言う。

オートバイも馬も、風を感じるのが気持ちいい。夏の北海道なら、カラッと爽やかな風、それに花や、草や、そのほか色々な匂いもわかります。今年はきれいな景色を探して、さて、どこへ行こうかな。

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