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『メルマガ北海道人』第149号 2009.12.10.―「北海道人」、忘年会シーズン―

 忘年会を辞書で引いてみると、その年の苦労を忘れるために行われる宴会とありました。12月は忘年会シーズンです。とすると、12月はその年の苦労を忘れるための月ということになります。皆さんは忘年会のご予定はありますか? 何回くらいありますか? あまりにたくさんありすぎて、忘年会そのものが苦労になっている、という方もいらっしゃるかもしれませんね。忘年会が1回、忘年会が2回、忘年会が3回……。暖房がきいた仕事場で、羊のかわりに忘年会を数えて居眠りなどなさいませんように!
 メルマガが1号、メルマガが2号、……メルマガが148号、『メルマガ北海道人』第149号配信、Zzz……。

もくじ

連載【岩崎稔の『大陸人の時間』】

 米国オバマ大統領の訪問、EU首脳陣との会談、ビジネスサミットと、外交関連の取材に忙しい岩崎さん。南京で行われたビジネスサミットでは欧州系ビジネスマンに引けをとらない中国人ビジネスマンを、北京では「法制記念日」の取材で嘆願書を持った陳情者を目にします。第74回は「光と闇」です。

連載【橋場了吾の『SAPPORO MUSIC LETTER』】

 今回橋場さんが紹介してくれるアーティストは、釧路市出身、アメリカのバークリー音楽大学でジャズを学び、日本で活躍しているピアニストの木原健太郎さんです。現在は大学時代の仲間と結成した「木原健太郎 with ベリーメリーオーケストラ」で活動中。12月には千歳と釧路でベリーメリークリスマスライブが行われます!

連載【和多田進の『濡れにぞ濡れし』】

 今回の「濡れにぞ濡れし」は、著者の都合でお休みします。

【岩崎稔の『大陸人の時間』】第74回

光と闇

 先日南京で、中国とEUの首脳陣らの会談とビジネスサミットの取材をした。米国のオバマ大統領訪中につづいて中国にとっての重要な外交だったため、多くのメディアが取材に訪れていた。
 今回取材をしていて意外だったのは、ビジネスサミットに参加していた中国人の「パリッ」としたスーツと「ピシッ」としたネクタイだ。サミットが終了すると、会場の外にあるホールでは中国とEU加盟国のビジネスマンがオレンジジュースや水がつがれたワイングラスを片手に商談をはじめる。ひと昔前であれば中国人のことなどほとんど相手にしていなかった欧州系ビジネスマンも、ここぞとばかりに中国人と商談をはじめる。中国人ビジネスマンもジュースを片手に引けを取らない対応だ。さすが世界経済の牽引役として注目を浴びる中国。私は相変わらずみすぼらしい格好でオレンジジュースをがぶ飲みする。
 翌日、北京に帰るフライトまで時間があったので、南京大虐殺記念館を見学する。同館は70周年を記念して一昨年リニューアルされ、規模が拡大された。中国人民の愛国心を養う基地として無料で公開されているためか、平日だというのに多くの人が観覧している。別館では日本人漫画家が描いた「終戦」をテーマにした展示が行われていた。こちらはほとんど人がいない。赤塚不二夫や水木しげるなど有名漫画家の「終戦の日」も展示されていた。多くの漫画家が大連やハルピン、瀋陽で終戦を迎えていたことに驚く。私の知らない中国がそこには描かれていた。まさか南京で日本人漫画家の作品に感動するとは思わなかった。

歓迎式典

 北京に戻って毎年恒例になりつつある「法制記念日」の取材をする。今年で3回目の取材になる。ここ数年、同記念日に数百人の陳情者が中国中央テレビの本社前に集まり、嘆願書を法律関連の番組に提出しようとする。しかし、中央テレビは嘆願書など一切受け取らない。本社の周りでは100人を超える警察官や私服警官が警備にあたり、訪れた陳情者を次々に拘束し、用意した何台ものバスに乗せて「闇監獄」と呼ばれる施設に連れてゆく。
 朝9時、テレビ局前に到着すると、すでに正門に停められたバスの中は陳情者で一杯だ。地方から訪れた年老いた陳情者も多く、自分の訴えもろくにできず、警察官らにバスに押し込まれてゆく。公園の茂みに隠れて撮影していたところ警備員に通報され、警察官らが駆け寄ってくる。パスポートと記者証を確認している間、数人の私服警察が私の写真を撮り、映像を録画する。私も彼らの写真を写しはじめると、偽カメラマンらは走って逃げる。
 警察官は「今日はここで活動があるから、どこかほかに行け」と警戒線と書かれたテープを広げ、私を追いやってゆく。今度は公園を出て、直接正門まで歩いてゆく。バスに押し込まれる陳情者を撮影しようとすると、警察官らが阻止しようとする。私服の警察が私の近くに来て「これ以上撮影したら、カメラをぶち壊すぞ」と脅迫する。「お前はだれだ」と問いかけると「俺はただの中国人民だ」と言い放ち、陳情者を捕まえに行く。近くにいた警察に訴えても「問題があるなら派出所までこい」と、まるで取り合ってくれない。
 現場を立ち去ろうとすると数人の陳情者が後をついてくる。「私の訴えを聞いてくれ」「この資料を読んでくれ」「中国のメディアは何も伝えてくれない」と声を上げながら近づいてくる陳情者たちに、あっという間に取り囲まれる。少し話を聞いただけだが、土地の立ち退きに絡むものから、財産相続争いの話、医療ミス、地方官僚の腐敗など訴えは様々だ。どうやら輝かしい経済発展の裏には、大きな闇が広がっているようだ。

著者近影

いわさき・みのる…写真家。1974年、宮崎県生まれ。東京工芸短期大学写真学科卒業、中国人民大学法学部卒業。95年から北京市に暮らし、同市を拠点に活動を続けるかたわら、アジアのフォトグラファーネットワークづくりなどに尽力している。
*現在ANAの機内誌「翼の王国」で、作家の原口純子さんと「中国万事通」を連載中です。

ホームページ:http://www.minoruphoto.com/japanesemainpage.htm

【橋場了吾の『SAPPORO MUSIC LETTER』】 第28回

「心で感じる」POP&JAZZYなベリーメリーワールド

 「メルマガ北海道人」をご覧の皆さん、こんにちは。今回も【SAPPORO MUSIC LETTER】では素敵なミュージシャンの魅力をお伝えしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 皆さんはバークリー音楽大学をご存知でしょうか。数ある音楽大学の中でも世界最高峰との呼び声も高い学校なのですが、北海道出身でバークリー音楽大学を卒業し、日本で活躍しているピアニストがいます。その方が今日ご紹介する木原健太郎さんです。
 木原さんは釧路市出身。小さいころはエレクトーンを学び、自分の耳に聞こえてきた音楽をすべて楽譜もなしに弾くことができたそうです(絶対音感がある、ということです)。そのような才能の持ち主であるがゆえ、バークリー音楽大学の楽譜の授業の単位を逃してしまったそうですが(笑)。
 木原さんの音楽人生の転機になったのが高校生の時、静岡県浜松市で行われたバークリー音楽大学の夏季セミナーでした。そのセミナーで本場のジャズピアノのサウンドに触れ、「音楽版の野球とベースボールの違い」に衝撃を受け、バークリー音楽大学への進学を決意しました。
 在学中には「バークリー・ジャズ・パフォーマンス・アワード」を受賞するなど、才能が見事開花。帰国後はそのテクニックで、東京・六本木や青山などのクラブで演奏活動をしていました。しかしある日、木原さんはあることに気づきました。
 「(技術を見せるだけの演奏は)これって音楽なのかな? と。そう思うと拍手してくれているお客さんも笑顔じゃないことに気づいて。それで1回ジャズをストップして、本当にシンプルなメロディで勝負してみようと思ったんです」

 1999年、木原さんは「ニューエイジピアノ」というキャッチフレーズでデビュー。ジャズを基盤にしたしっかりとした技術で、だれもが鼻歌で楽しめるようなシンプルなメロディを追求してきました。それから10年、現在はバークリー音楽大学時代の仲間と「木原健太郎 with ベリーメリーオーケストラ」を結成し、学生時代にバンドを結成した当初の気持ちよさや楽しさをサウンドに乗せています。メンバーそれぞれは日本のジャズシーンでも名うての名手ばかり。そんな7人だからこそできる、凄まじい技術に裏打ちされた「心で感じる」ジャジーでポップな音楽が楽しめるのが、12月12日にリリースされる2枚目のアルバムとなる「Take A Chance!」です。北海道のこの寒い季節に暖かい空気を運んできてくれる、だれもがわくわくしてしまうテーマパークのような1枚となっています。
 今回千歳と釧路で「木原健太郎 with ベリーメリーオーケストラ」としてのライブが行われます。道内では札幌以外の都市でライブを行うのは今回がはじめてです。
 「外は寒いですが、会場は温かい・熱い・元気なライブをお送りしたいと思っています」
 「ベリーメリー」とは「凄く笑い楽しむ」という意味です。バンド自身が笑い楽しみ、オーディエンスをその楽しさに巻き込んでくれる……冬の寒空の中、ただただその演奏に身を委ねるだけでいいライブを体感するというのも素敵な過ごし方ではないでしょうか。

【木原健太郎 ライブ情報】
・“ベリーメリー”クリスマスライブ2009”
 2009.12.18(金)
 千歳・千歳市民文化センター 開場19:00/開演19:30
 2009.12.20(日)
 釧路・生涯学習センターまなぼっと幣舞 開場17:30/開演18:00

(HP)http://www.kentarokihara.net/

著者近影

橋場了吾…1975年札幌市生まれ。1998年同志社大学卒業後、札幌テレビ放送入社。ラジオディレクターとして「日高晤郎ショー」「ライブスピカ」等を担当。2005年同社を退社。以後広告制作プロダクションなどを経て、2008年株式会社アールアンドアールを設立し、札幌発の音楽情報WEBマガジン「SAPPORO MUSIC NAKED」を立ち上げる。「音楽で北海道を元気にする」を信条に、札幌にやって来たミュージシャンの取材を続けている。

「SAPPORO MUSIC NAKED」:http://www.sapporo-mn.com/

インフォメーション ポータルサイト「北海道人」更新情報

<WEB絵本・鯨森惣七さんの「コレは、まちのゲー術だ。と叫びつつ、ちょっとずつ歩きまわる旅。」を更新しました!>

コーンブ!その11
鯨森惣七さんが旅先で見て感じたことをイラストとエッセイで紹介します。
前回からちょっと進みましたが、まだ堺町通りできょろきょろしています。クジラをクリックして、摩訶不思議な冬の小樽にいますぐトリップ!

コレは、まちのゲー術だ。と叫びつつ、ちょっとずつ歩きまわる旅

次号予告

 次号の配信は12月17日(木)です。音楽家ベートーベンの誕生日は1770年の12月17日前後だそうです。ベートーベンと言えばそろそろ第九があちこちから聴こえてくるころです。そう思っただけで、頭のなかで「歓喜の歌」が流れてきました。フロイデ シェーネル ゲッテル フンケン フンフンフンフン フーンフフーン♪  さあ皆さんも、脳内第九をごいっしょに!
 さて、次号のメルマガラインナップは、上林早苗の「上海日記」、「とろんのPAI通信」、若月元樹の「南の島から――沖縄県黒島の日々」です。
 お楽しみに!

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