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『メルマガ北海道人』第101号 2008.12.25. ―「北海道人」、クリスマスと言えば―

 クリスマスと言えば……思い浮かべるものは何でしょう? クリスマスツリーとケーキとプレゼントとサンタクロース、サンタクロース……。そういえば、デパートのケーキ売り場で女性のサンタに声を掛けられました。大通公園では若い男性のサンタが子どもに話かけていました。サンタは見つからないようにこっそり煙突から入ってくるものと思っていましたが、時代のせいでしょうか、おおっぴらになってきているようです。そもそもサンタクロースとは何者なのでしょう。辞書には、クリスマスの前夜に子どもたちに贈り物を届けるという白ひげの伝説の老人、とありました。“白ひげの伝説の老人”となると、デパートや公園で見かけたサンタは偽者! 本物は、25日の今日、疲れて居眠りをしているか、有給休暇をとっている白ひげの老人ということになります。
 『メルマガ北海道人』第101号、読者プレゼントもあるのでちょっとサンタ気取りで配信!

※メルマガ巻末に、プレゼント当選者の発表があります。

もくじ

連載【岩崎稔の『大陸人の時間』】

 北京五輪、毒餃子事件、チベット暴動、四川大地震など、岩崎さんにとっては怒涛の一年だったという2008年。2009年には北京在住のフリーランスに不況の影響が出るのではという声も聞こえるそうです。世界的な経済危機のなか、友人の白タクの段さんが黒塗りの外車を購入!? 第50回は「段さんの景気」です。

連載【橋場了吾の『SAPPORO MUSIC LETTER』】

 多くのクリスマスソングがあるなかで、「SAPPORO MUSIC LETTER」編集長の橋場さんが好きなのは、今回ご紹介するアーティストKANさんの「KANのChristmas Song」だそうです。第4回のタイトルは「常に高みを目指すミュージックエンターテイナー」。12月31日に札幌JRタワー展望室でKANさんのライブがあります。

連載【和多田進の『濡れにぞ濡れし』】

 今回は、編集長・和多田進が立ち会ったという「南京事件の写真鑑定」の話です。「南京事件」の証拠として今日まで使われつづけている“一冊の写真帳”をめぐるいきさつとは? 未完の単行本・藤原彰編『南京事件とニッポン人』に和多田進が書き下ろした内容の一部を掲載しています。写真とは……、知るほどに知らないということがわかる「写真機携帯症患者の病状報告(13)」。

【岩崎稔の『大陸人の時間』】第50回

段さん景気

 2008年がもう終わろうとしている。あっという間だったとも感じるが、いろんな出来事があった一年だった。もともと五輪に向けて2007年から少しずつ忙しくはなっていたが、毒餃子事件を皮切りに、チベット暴動、四川大地震、聖火リレーの妨害、そして北京五輪などなど、2008年は怒涛の1年となった。
 先日、北京在住のメディアの会にはじめて参加した。日本人のメディア関係の駐在員からフリーのライター、カメラマン、映画、ラジオ、テレビ製作関係者まで30人以上が参加し、会は盛大に行われた。あるテレビ制作会社の社長と話していて共感することがあった。
 「五輪が終わったのに、意外と北京に残っている人が多いんだね」
 確かにそうだ。ことあるごとにみんな口々に五輪後の身の振り方を語っていたのに、五輪が終わって帰国した人の話はあまり聞かない。もしかしたらこれから徐々に帰国したり、他の場所に移り住んだりする人たちが増えるのかもしれないが、いまのところみんなこの土地でまだまだ頑張っていくような印象を受けた。そういう私も五輪が一つの節目になると踏んでいたが、節目を作る時間がないぐらい忙しく、気がつくともう今年もあと少しになっていた。テレビ制作会社の社長はつづけてこう語った。
 「不況が我々のような日本メディアの下請けに影響するのは来年だ。いまはすでに決まった企画を推し進めているので、とりあえず何とかなるが、来年はどうなるか分からない」
 制作会社社長は、来年こそ北京を離れる人たちが増えるのではと示唆する。
 これからじわじわとボディーブローのように北京のフリーランスを経済危機が襲うのだろうか。年末、2009年不況説を語るメディア関係者に出会ったため、楽観的な気分にはなれないが、北京に住んでいると実感がわいてこない。なぜなら、日本と比べてまだ物価が安いため、いくら仕事量が激変しても、何とか乗り越えてしまえそうだからだ。また、私の周りの中国人と接していると、景気について深刻に考えるのが馬鹿らしくなることもある。

強風で倒れるサンタクロースたち

 アメリカは未曽有の経済不況で、特に車産業は危機的状況に陥っている。日本ですらトヨタやホンダなど日本を代表する車会社が赤字に転落し、来年の車の販売台数の激減を報じている。毎日不況が取りざたされるさなか、私の友だち“白タクの段さん”は新車を購入した。先日、突然段さんの奥さんから電話があった。
 「岩崎、金を貸してくれいないか」
 「え、いくら?」
 「貸せるだけでいいんだが、120万ぐらい」
 「な、なんで?」
 「旦那が新車に乗り換えるんだって」
 「ど、どうして?」
 「今の車は狭すぎるんだって」
 「……」
 車も家も持っていない私は、もちろん即答で断り、よく考えて買い換えたほうが良いのではとアドバイスしたのだが、3日後には自分の車を手放し、黒塗りの外車に乗り換えていた。恐ろしいほどの行動力だ。
 最初にこの話を聞いたとき、これは景気に対する挑戦ではと考えたが、そんな計画的なものでもなさそうだ。もちろん段さんの仕事は“白タク”なので、仕事への投資ということになるのだが……。連日の不景気報道のなか、明るい気分にさせてもらえた。
 段さんがちゃんと借金の返済をしてゆけるか不安ではあるものの、私も負けずに年末にはカメラを買い換えてみようではないかと、いまは思っている。

終わり

著者近影

いわさき・みのる…写真家。1974年、宮崎県生まれ。東京工芸短期大学写真学科卒業、中国人民大学法学部卒業。95年から北京市に暮らし、同市を拠点に活動を続けるかたわら、アジアのフォトグラファーネットワークづくりなどに尽力している。
*現在ANAの機内誌「翼の王国」で、作家の原口純子さんと「中国万事通」を連載中です。

ホームページ:http://www.minoruphoto.com/japanesemainpage.htm

【橋場了吾の『SAPPORO MUSIC LETTER』】 第4回

常に高みを目指すミュージックエンターテイナー

 「メルマガ北海道人」をご覧の皆さん、こんにちは!
 今日はクリスマス。昨晩は家族で、カップルでクリスマスイブを楽しく過ごされたことと思います。クリスマスといえばクリスマスソングです。多くのミュージシャンがクリスマスソングを発表していますが、私が好きなのは「KANのChristmas Song」……今日ご紹介するKANさんの代表曲のひとつです。
 KANさんは福岡県出身。1987年にアルバム「テレビの中に」でデビューし、4年後の1991年に「愛は勝つ」で日本レコード大賞を受賞しました。その後もヒット曲を送り出しますが、一念発起してフランスへピアノ留学をします。デビューから15年経った2002年のことでした。
 「デビュー前からずっとバンドスタイルでやってきたんですけど、ピアノの弾き語りでコンサートができないというのはミュージシャンとして偽者なんじゃないかと思ったんですよね」
 フランスで気づいた偽者の自分。一時代を築いたベテランミュージシャンが、ゼロからピアノを勉強しなおす姿勢には感服するほかありません。「本物のミュージシャン」になるために2年半フランスでピアノをみっちり修行し直して、帰国後は「LIVE弾き語りばったり」というピアノ弾き語りのツアーを定期的に行っています。音楽的にはしっかり勉強した本格派なのに、ツアータイトルはコミカル、というのはKANさんのユーモアセンスによるものです。
 実はインタビュー中も音楽以外の話……ラーメン道についてなど、面白おかしく語ってくれるわけです。もちろんその姿勢はライブでも変わらず、頭にミラーボールを乗っけて登場したこともありました(笑)。自分が楽しみ、お客さんも楽しませる……これこそミュージックエンターテイナーと呼ぶにふさわしい音楽への姿勢なのだと思います。

ネットでカレーラーメンをチェックしつつ演歌の研究(?)にも余念がないKANさん

 そんなKANさんの「未だに修行中」というピアノ弾き語りと、15年以上もの間一緒に演奏しているメンバーとの絶妙な掛け合いも期待大のバンドライブが楽しめるチャンスがあります。ピアノ弾き語りは札幌駅直結JRタワー展望室T38で行われるカウントダウンイベントで、バンドライブは来年3月にZepp Sapporoで行われます。
 デビュー当初からずっと札幌でラジオ番組のレギュラーを担当しているKANさんにとって札幌は「イメージ出身地」。11月にリリースしたライブアルバム「LIVE弾き語りばったり#7 〜ウルトラタブン〜 全会場から全曲収録」のジャケットも札幌コンサートホールkitaraで撮影するなど、北海道・札幌を愛してくれているのも嬉しいところです。

 「♪君にもう一度会えるのならば それはきっと素敵なChristmas Time」(『KANのChristmas Song』)

 KANさんに会えるのはクリスマスからは少し遅れてしまいますが、ピアノを弾くサンタクロースが皆さんに素敵なクリスマスプレゼントを届けてくれることでしょう!

【KAN ライブ情報】
(1)FM NORTH WAVE そらの年越し@T38
2008.12.31(水) 札幌・JRタワー展望室T38(JR札幌駅直結/23:00〜24:30)
(2)KAN BAND LIVE TOUR 2009 じゃぁ、スイスの首都は?
2009.3.18(水) 札幌・Zepp Sapporo(開場18:00/開演19:00)
http://www.kimurakan.com/

著者近影

橋場了吾…1975年札幌市生まれ。1998年同志社大学卒業後、札幌テレビ放送入社。ラジオディレクターとして「日高晤郎ショー」「ライブスピカ」等を担当。2005年同社を退社。以後広告制作プロダクションなどを経て、2008年株式会社アールアンドアールを設立し、札幌発の音楽情報WEBマガジン「SAPPORO MUSIC NAKED」を立ち上げる。「音楽で北海道を元気にする」を信条に、札幌にやって来たミュージシャンの取材を続けている。

「SAPPORO MUSIC NAKED」:http://www.sapporo-mn.com/

【和多田進の『濡れにぞ濡れし』】 第17回

写真機携帯症患者の病状報告(13)

 「写真は主要な芸術のなかでただ一つ、専門的訓練や長年の経験をもつ者が、訓練も経験もない者にたいして絶対的な優位に立つことのない芸術である」(『他者の苦痛へのまなざし』)とスーザン・ソンタグは言う。自らをかえりみて、たしかにそう思うが、「芸術」であるか否かは別問題だろう。写真で芸術を目ざすことにそれほど意味があると私は考えないのだから。
 それで南京事件の「写真鑑定」の話である。私は一九八七年十二月、南京事件調査研究会第二次調査団の一員として南京を訪問し、そのとき取材した呉旋氏の証言を『南京大虐殺の現場へ』(藤原彰他編、朝日新聞社刊)に収録したことがあった。呉氏の証言は、一九四一年の春のある日、南京の毘盧寺境内で一冊の写真帳を拾った経緯に関するものだった。日本兵に依頼されて作られた写真帳の複写を、日本の敗戦まで隠し持っていた呉氏は、それを国民党に渡した。そして、その写真帳に載っている写真が、南京事件を証拠だてるものとして今日まで使用されつづけているのである。しかし私は、呉証言による写真帳の写真は必ずしも南京事件の証拠にはならないという見解を公にした。理由は、撮影者、撮影日時、撮影場所が不明であったからである。これらの条件を満たさない写真は、南京でのものの可能性もあるが、それ以外でのものである可能性も否定できない。したがって、南京事件の証拠写真とするには不十分、という見解なのである。
 写真帳の発見場が南京である以上、これは南京事件の写真に違いないと断ずる中国側と、当時厳しい「論争」になった。けれども私は中国側の論に屈するわけにはいかなかった。日本国内で、南京事件を無かったことにしようとする勢力と闘うには、あいまいな「証拠」は「あいまい」なものと断定し、動かしがたい証拠だけを証拠として確定しなければ論争に耐えることはできなかったからである。そればかりではない。そうしなければ、「証拠」は歴史に耐えることもできないことは自明だからである。

小名木川駅近くの明治通り(’07.5)

 そういう経緯があって、私は未完の単行本の原稿に以下のようなことも書き下ろしたのであった。
 「写真術がこの世に生まれて以来、写真の歴史は偽造の歴史でもあったのである。アートとしての写真では、さまざまな元写真の作り変えが普通に行われてきたし、『政治としての写真』においてもまた写真の作り変え(偽造)は頻繁に行われてきた。その手法のもっともポピュラーなものは、写真の拡大・縮小でありトリミングである。さらに手のこんだ技術を使って、写っている人物なり物なりを消し去ったり増加させたりすることも普通に行われてきた。
 写真そのものに手を加える他に、写真偽造の方法のポピュラーなもうひとつは、写真説明(キャプション)の偽造である。一枚の写真にどのような説明を加えるかで写真の意味は一八〇度変わってしまうことは、写真が極限にまで普及した現代社会に生きる人びとなら、だれでも体験しているだろう。しかし、人間の感性というのは不思議なもので、写真と写真説明との間にある齟齬についてはなかなか疑いを持てない。先験的なイメージで写真を読み、写真を理解してしまうのである。それはおそらく、写真に写されたものは『本当のこと』であり、『事実』であるという思い込みからくるのに違いない。
 歴史的資料として私たちが写真を見る(吟味する)場合、写真が二次元の世界しか写しとれないのだということを忘れてはなるまい。写真は単眼で物事を一方向からだけしか見ることができないのだということも思い起こす必要があるだろう。つまり、写真というメディア(媒体)は、人間の想像力をかりてはじめて意味を持つということである。写っている事態(情報)より、写っていない事態(情報)の方が圧倒的に大量だということを私たちは考えに入れなければならないということだ」(藤原彰編『南京事件とニッポン人』未刊。一九九九年)。

『メルマガ北海道人』100号記念プレゼント当選者発表!

 たくさんの方々からプレゼントにご応募いただきました。また、メッセージなどもお寄せいただき、ありがとうございました。皆さまからの言葉を励みに、『メルマガ北海道人』編集部一同、これからも力の限り配信しつづけます!

★★★当選おめでとうございます!★★★

1.「イルピーノ・生パスタ&パスタソースセット」
 倶知安町 はいからムーンさん
2.「小樽・レストラン『村』セット」
 上富良野町 はるさん
3.「本たらばがに棒肉ポーション」
 東京都 尾白鷲まあちゃんさん
4.「らんこし米10kg」
 宮城県 KUIさん
5.「お米のシフォンケーキ」
 札幌市 美保さん

次号予告

 1月1日は、メルマガの配信をお休みします。次号『メルマガ北海道人』第102号は、1月8日(木)に配信いたします。
 メルマガラインナップは、上林早苗の「上海日記」、「とろんのPAI通信」、若月元樹の「南の島から――沖縄県黒島の日々」です。
 メリークリスマス! そして、良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願いします。

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