HOME > 特集「総力特集・十勝!」目次 > ページ1 「十勝千年の森」に込められた思い

2006年7月26日公開・北海道人特集

「十勝千年の森」に込められた思い

まるで日本画を見るような風景がここにある
千年の森のランドマークになっている高台

↑千年の森のランドマークになっている高台

マンサードのショップが入口

↑マンサードのショップが入口

←まるで日本画を見るような風景がここにある

 「この森を育て、次世代につなげたい。千年後の人類へ、私たちが残す大きな遺産として」
 未来への大きな思いが込められた活動が、十勝で始まっている。その舞台は、まだ手付かずの天然林が残る、豊かな森だ。
 札幌から車を繰り出して3時間半、日勝峠を下ると、十勝平野の入口、清水町に着く。さらに帯広方面に15分ほど走ったところに、日高山脈の麓に抱かれた「十勝千年の森」が広がっている。十勝らしい、見晴らしのよい景色を満喫しながら、森へでかけてみよう。

森でアートに遭遇

 「十勝千年の森」の敷地は約300ヘクタール、なんと東京ドーム63個分の広さにあたる。多くの野生動物が生息し、植物が自生するこの森は、農業生産法人「ランラン・ファーム」が運営している。自然農法や循環型農業に取り組む畑をはじめ、ヤギを飼う牧場、自家栽培の野菜や十勝の食材をふんだんに使った料理を提供するレストランなどがあり、地球環境、教育、観光までを含む、新しい価値観の創造を大きなテーマに掲げて、森づくりを進めている。

森に流れる小川は自然のまま  
森に流れる小川は自然のまま

←↓森に流れる小川は自然のまま

森に流れる小川は自然のまま 森に流れる小川は自然のまま
綺麗な水のところに山椒魚も生息する
綺麗な水のところに山椒魚も生息する
森の中では、多くの野生動物に出会うことができる

↑森の中では、多くの野生動物に出会うことができる

←綺麗な水のところに山椒魚も生息する

↓千年の森にある巨大な麦飯石

千年の森にある巨大な麦飯石
千年の森にある巨大な麦飯石

 現在、森の一角に新風を吹き込むかのように、著名な作家の現代アート作品を展示している。
 2002年、帯広開催の「とかち国際現代アート展デメーテル」()に「SKY TV」を出展したアーティスト、オノ・ヨーコ氏による作品だ。当時は、会場となった帯広競馬場の9カ所に、さまざまな演出で81台ものテレビモニターを置き、帯広の空の映像をリアルタイムに映し出した。「空の美しさにかなうアートなんてあるのだろうか」というオノ・ヨーコ氏の言葉どおり、雲の動きと青い空の美しさに、改めて感銘を受けた人も多かっただろう。

 そして2005年、再び十勝を訪れた彼女が、15台のテレビモニターに千年の森の空をライブで映し出す「SKY TV for HOKKAIDO 2005」を新たに製作。十勝の抜けるような青空を、見事に現代アートとして表現した作品となった。展示スペースには、この周辺の土地の開拓農家が残した廃屋が選ばれ、壁などに手書きのメッセージを記す「青い部屋のイヴェント」、「念願の木」、「雲の曲」などの作品とともに一般公開している。

 また、作品と関連して実際に参加できるイベントも行っている。「念願の木」に願いごとを託すと、それがアイスランドにあるオノ・ヨーコ氏の作品「平和のオベリスク」に納められるという、自分の願いが海を渡り時を重ねていくと考えるほどに、心高ぶる素敵なイベントだ。
 なお、作品の一般公開期間は2006年10月29日(日)までの土・日のみ。午後1時30分にカフェ・キサラ前に集合すると、スタッフがガイドとして同行してくれる。

「とかち国際現代アート展デメーテル」
市の開拓120周年・商工会議所の創立80周年を記念して、2002年夏〜秋(1カ月半)にわたって開催された展覧会。国内外の最先端現代アート作家と作品が集結した。

デメーテル公式ホームページ http://www.demeter.jp/

オノ・ヨーコ氏の作品制作風景「SKY TV for HOKKAIDO 」©2005 Yoko Ono

このページの先頭へ