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フレンチで味わう北海道の春 北海道人・2006年5月特集

イチゴと桜のデザート

 単に「いい食材」という意味なら、「鴨はフランス、塩は…」と世界中から集めてもいい。が、きりがない。その点、こんな身近な北海道には、「日々研究を重ね、いいものを創り出している生産者がたくさんいて、美味しいものがたくさんある。他の土地の顔が見えない“いいもの”より、この土地に生きる生産者がどういう思いで作っているのか、それを感じ、受け止めながら作っていきたい。ひと言で言うなら、北海道への愛着以外の何でもありません」。

←これもコース内のデザートとして登場する「イチゴと桜のデザート」。桜の花びらの入ったアイスに桜リキュール。そして新鮮なイチゴに、白糠町「酪恵舎(らっけいしゃ)」製のマスカルポーネチーズが織り成すハーモニー。

店内イメージ

 こういう料理を作りたいから食材を求める…のではなく、与えられ出合ったものから「どんな料理が作れるだろう」…を考える。「それが自分の料理観」と、石井シェフは語る。

 ル・ミュゼのコンセプトは、「北海道の食材の本来の味をリスペクトした料理」。かといって、食材至上主義では決してない。「野菜は特にそうですが、味の大半はもう、生産者の努力で完成しているんです。料理人は、その持ち味を壊さずいかに自分のフィルターを通せるか、が腕の見せどころ。自分だからこそ、この食材のこんな側面を見せられるんだというところに、作る意味がある」。

 独立し、ル・ミュゼをオープンしてから約7カ月。毎月通う常連客に「今月も(料理に)新たな発見があったよ」と喜ばれるのが励みだそう。「フレンチの伝統はふまえつつ、新しい扉を開いて行きたい」と語る石井シェフのもとで、これからも道産食材が、さまざまに新たな魅力を花咲かせていくことだろう。

石井誠さん

ワインショップ・エノテカ直営のフレンチ・レストラン「ル・フェスタン・デュ・ノール」(札幌市)にてシェフを務め、2005年10月に独立。「自分は料理人というより、“時間と空間を演出する人”だと思っています。お客様が有意義で心地よい時間を過ごすため、インテリア、空調、音楽、サービス…とあらゆるものに気を配った空間が店で、その中の要素の一つが料理。全体の“一部”ではあるけれど、大切な骨格でもある。料理にとっての食材も、そうだと思います」。

石井誠さん
外観・内観

ル・ミュゼ

住所
札幌市中央区宮の森1条14丁目3-20
電話
011-640-6955
営業
ランチ:11時30分〜14時
ディナー:18時〜21時
定休:第1・2日曜、第3・4月曜
URL
http://www.musee-co.com/

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