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桜の国の北海道

北海道人・2006年4月特集

松前町・光善寺

「三大名木」をはじめ、1万本の桜を有する“花の都”・松前

桜写真

 1万本、300種に近い桜を有する花の都・松前。その華やかなにぎわいのほどと人々の桜への愛着ぶりは、かつて「桜番付」なるものが作られていたことでもしのばれるだろう。東の横綱に「松前早咲」、西の横綱に「関山」を頂き、後には白い八重咲きの「普賢象」、黄緑の珍しい「御衣黄」、手まり状に群れ咲く「糸括」などが続く。
 「鬱金」「静香」「白鵬」など松前で生み出された品種も多く、山桜から里桜へと順繰りに移り咲き、4月中旬から5月の末まで次々と多彩な桜が楽しめるのが松前の魅力。中でも「三大名木」と呼ばれるのが、光善寺の「血脈桜(南殿)」、そして龍雲院の「蝦夷霞桜」、北東石垣の「雨宿」である。

雨宿(あまやどり)

雨宿(あまやどり)

 大輪の白い花、強い香り。花が葉陰に下垂して咲くさまが、雨をさけているように見えることからその名が付けられた「雨宿」は、白い花を咲かせる桜の代表的品種。しかし、ここ松前城の北東石垣にある「雨宿」は、樹齢およそ70年、日本で最大級の規模を誇る銘木であり、まさにその下で雨宿りができそうなほど見事に張り出した枝、たわわに咲く八重の花に、思わず目を奪われる。開花は毎年、5月初旬〜中旬。

蝦夷霞桜(えぞかすみざくら)

蝦夷霞桜(えぞかすみざくら)

 戊辰戦争の戦火をまぬがれ、建立された1625年当時の面影を今に伝える龍雲院は、国の重要文化財。1842年に建築された本堂のそばにたたずみ、趣きある景観を織りなす桜が「蝦夷霞桜」である。霞桜そのものは日本国中、広範囲に自生しているが、ここの古木はその雄大な枝ぶりから特に、植物分類学者の館脇操博士(当時・北海道大学教授)が「エゾカスミザクラ」と命名した。開花は毎年、5月初旬〜中旬。

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