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桜の国の北海道

北海道人・2006年4月特集

血脈桜。上方に詣でた町の娘が、尼僧からもらい帰って植えた桜だという。古い写真によると、火災以前はすっくと立ち、傘型に花をつけていた。現在は幹が開き、扇型に花が咲く。

松前町・光善寺  神秘の生命力を持つ、伝説の血脈桜(けちみゃくざくら)

△血脈桜。上方に詣でた町の娘が、尼僧からもらい帰って植えた桜だという。古い写真によると、火災以前はすっくと立ち、傘型に花をつけていた。現在は幹が開き、扇型に花が咲く。

取材・文・写真/重田サキネ 写真/佐々木郁夫

 その数、ゆうに1万本。
 300種に近い桜を抱く松前の城下は、春来たりなば、まさに花の都の風情となる。城の敷地内はもちろん、北方防御のため城周りに寺と神社を集めたと伝わる寺町の境内では、花影のぬくもりある色に染められ、灰色の墓石たちまでもが温かげにほのかな紅をさすかに見える。
 数ある銘木の中でも、松前を訪れたなら、「光善寺」の「血脈桜」に会わずには帰れない。南殿(なでん)と呼ばれる早咲きの桜で、伝承によれば280年以上前にこの地に根づき、以来、親木となって町内に数々の桜を増やしていったという。次のページへ

桜といっしょに、おいしい名物案内

 海の幸に恵まれた松前。きれいな花で目の保養をする日は、ちょっぴり豪勢な「あわび弁当」で舌も喜ばせてみてはいかがだろう。
  歯に心地よい弾力を持ちながら、ふっくらとやわらかい煮あわび。そのエキスたっぷりに炊き込んだご飯。当日のオーダーでも10分も待てば詰めてくれるので、午前中に立ち寄り、「あわび弁当」を手にいそいそとお花見へ。去年のシーズンには、5月だけで1000個以上売り上げた人気ものだ。レストラン内で味わうなら「あわび飯」セットを。

温泉旅館「矢野」の女将・工藤冴子さん。

△温泉旅館「矢野」の女将・工藤冴子さん。

 「松前の桜は、早咲き、なか咲き、遅咲きで全部種類が違う。シーズン中、3回通うのが通ですよ」と、生まれも育ちも松前の女将、工藤冴子さんが教えてくれた。

「あわび弁当」1050円。弾力がありふっくらした、あわびの絶妙な歯触りがヤミつきに。

△「あわび弁当」1050円。弾力がありふっくらした、あわびの絶妙な歯触りがヤミつきに。

「あわび飯」1050円。レストランではこのほか、あわびの「みそ汁」「踊り焼き」(共に時価)や「くじら汁」なども味わえる。

△「あわび飯」1050円。レストランではこのほか、あわびの「みそ汁」「踊り焼き」(共に時価)や「くじら汁」なども味わえる。

■温泉旅館 矢野
住所:松前町字福山123
電話:0139-42-2525
URI:http://www.matsumae-yano.com/

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