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北ノ星ヲメザシテ 取材・文・写真/編集部

星をさがして 札幌のまちを歩くと、いろいろな場所で星を見つけることができる。「こんなところに」と思うことも少なくない。きっとそれぞれに、北の星への願いがこめられているのだろう。

札幌市時計台


2階のホールにすえられた星の装飾。農学校時代に式典で飾られたものを再現している。

札幌市時計台

明治32年、演武場で札幌農学校を卒業した佐藤昌介・宮部金吾・南鷹次郎の博士号授与祝賀会の様子(北海道大学附属図書館北方資料室所蔵)。

 いつも観光客が絶えない時計台には、ぜんぶで17個もの星がついている。
 時計台は明治11(1878)年、旧札幌農学校(現北海道大学)演武場として建てられた。当時は寄宿舎、講堂、天文台などが隣接していたという。明治36(1903)年に札幌市に移管され、その後は図書館になったり、一時は郵便局になったり、さまざまな役目を担ってきた。
 現在は、北海道の歴史をたどる展示室として一般に開放されている。2階は貸しホールとして利用され、コンサートなどが行われる。そしていまも1日24回、きっちり00分に鐘の音をひびかせている。

創立時から時計台についていた星。平成7年の修復時に交換されるまで、117年間にわたり時計塔に飾られていた。現在は1階の展示室にある。

札幌グランドホテル

シャンデリアのモチーフにも星がさりげなく配置されている。

チャペルに続く廊下の天井にあるライト

チャペルに続く廊下の天井にあるライト。

1階ロビーに敷き詰められたじゅうたんの星

1階ロビーに敷き詰められたじゅうたんの星。

 昭和9(1934)年、北海道初の本格的ホテルとして開業した札幌グランドホテルにも、たくさんの星がある。 ロビーのじゅうたん、シャンデリア、天井のライト、便せんなど。ここの星は五稜ではなく、「八稜星」だ。
 「将来、かならず日本でも冬季オリンピックが開催されるだろう。それには 札幌が一番ふさわしい。今から本格的洋式ホテルをぜひ建てたら――」。 札幌グランドホテルは、スキーのために来道された秩父宮殿下の言葉に、札幌のスポーツマン、政界、財界、市民らが応えて生まれた。 最初は官営ホテルとして計画され、設計監理などは北海道庁吏員が行ない、最後は民間企業となって開業。
 八稜星は創業時から用いられているモチーフで、今も大事に引き継がれている。 開拓使の星と同じく、北極星をイメージして、新しい時代を切り開くシンボルとして掲げられたにちがいない。 トンガリの数は違うけれど、星印に込められた気持ちには、共通するものがあるのだろう。

  • 住所:札幌市中央区北1条西4丁目
  • 電話:(011)261-3311
  • 札幌グランドホテルの公式サイト
    http://www.grand1934.com/

サッポロファクトリー

 サッポロビールの星マークほど、全国に知れ渡っている五稜星はないだろう。
 サッポロビールの前身は、明治9(1876)年、開拓使官営工場のひとつとして生まれた「開拓使麦酒醸造所」。 かつてビール造りが行われていたレンガ造りの建物群が、現在はショッピングセンターやレストランに変身し、堂々とした佇まいで並んでいる。 もちろん開拓使の赤い星も健在。なかでもめずらしいのが、南側にあるレンガの壁についている星で、赤い星の中央に白い丸が描かれている。

  • 住所:札幌市中央区北2条東4丁目
  • 電話:(011)207-5000
  • サッポロファクトリーの公式サイト
    http://www.sapporofactory.jp/
美しいレンガ造りの建物にシャープな星がよく似合う。
えんとつに描かれた星

えんとつに描かれた星。

中央に白丸のついた五稜星

中央に白丸のついた五稜星もある。

豊平館(ほうへいかん)

 水色の縁取りと白壁が美しい豊平館は、明治13(1880)年、開拓使直属の洋風ホテルとして生まれた。 時計台と並んで、札幌らしい建物のひとつ。中央のアーチ型の屋根の上に五稜星が燦然と輝き、左右の屋根の飾りにも星がくり抜かれている。 当初は北1条西1丁目(現在の札幌テレビ塔の近く)に建設されたが、昭和33(1958)年に中島公園のなかに移築された。 現在は結婚式場としても利用され、市民に愛され続けている。

豊平館(ほうへいかん)

豊平館の星

細かい細工が美しい、豊平館の星。

星型にくり抜かれた破風

星型にくり抜かれた破風。

清華亭(せいかてい)

清華亭(せいかてい)

 豊平館と同年、明治13(1880)年に開拓使の貴賓接待所として建てられた清華亭。 開拓使から民間に払い下げられたあと、一時は借家となったこともあるが、現在は札幌市が管理して一般に開放している。 昭和53(1978)年に、創建100年を前に改修され、当時の斬新な建築様式をいまに伝えてくれる。

玄関の破風の星

玄関の破風の星。太陽の光がくっきり星型に差し込んでいた。

  • 住所:札幌市北区北7条西7丁目
  • 電話:(011)746-1088(警備室)

※時計台、豊平館、清華亭についてのお問い合せは、 電話:(011)211−2312(札幌市文化財課)まで。

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