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特集 至福の温泉

味わい深い温泉めぐり 全十話

文/千葉剛史・編集部

 一度行ったら忘れられない、ぜひ誰かにすすめたくなる温泉を厳選して十話ご紹介します。まずは札幌市の定山渓と八雲町の銀婚湯からスタートです。

第一話 定山渓温泉(じょうざんけいおんせん)

渓谷を挟んでひろがる温泉郷は「札幌の奥座敷」
定山渓温泉

大正時代に北海道三景に選出され
   たちまち温泉行楽地として脚光を浴びる

定山渓温泉
定山渓温泉

定山渓の豊かな森が温泉の恵みをもたらしてくれる。

 札幌の奥座敷として親しまれる定山渓温泉は、慶応2年(1866年)、修験僧・美泉定山がアイヌの人々の案内で源泉に出合ったことに始まる。定山はこの地に湯治場をつくった。やがて大正の前期から鉱山と鉄道の開発が行われ、定山渓のまちづくりが本格化する。
 大正12年(1923年)に小樽新聞が「北海道三景」を募集したところ、利尻富士・洞爺湖とともに選ばれ、静かな山あいの湯治場が温泉行楽地として一躍脚光を浴びた。その当時1日300人ほどだった利用客が、昭和に入ると1000人を越え、それにつれて旅館の浴場も大きくなり、団体客用に大広間が設けられるようになったという。

自然湧出の泉源が50本以上
   ゆったりした温泉情緒ただよう健康保養地

 現在、豊平川の両岸に大型ホテルが林立する定山渓温泉は、泉温が80度を越えるほど熱い。また泉源が56本もあり、そのすべてが自然湧出泉で、これだけの規模の温泉地では全国的にも珍しいという。
 多くの温泉宿が集まる月見橋周辺は石畳が敷かれ、かたわらには湯の滝が流れる。周辺を散策すれば四季折々の美しい景観のなか、当地の「河童伝説」にちなんだユニークな彫像たちが迎えてくれるなど、温泉情緒ただよう健康保養地としての風情が感じられる。

温泉データ

泉質 ナトリウム塩化物泉
効能 リウマチ、神経痛、胃腸病、皮膚病など
日帰り入浴施設
宿泊施設
露天
主なアクセス JR札幌駅から、じょうてつバスまたは道南バスで「定山渓」下車

連絡先

社団法人定山渓観光協会
住所 札幌市南区定山渓温泉東3丁目
電話 (011)598-2012
URL http://www.jyozankei.com/

定山渓観光協会の小山さんから一言

180万都市札幌の中心部から、夏は車でほんの1時間ほどのところに山と森と川に包まれた自然いっぱいの定山渓温泉があります。湯量も豊富で質のよい温泉で、なにより四季の彩りが本当にすばらしく、山野草などもたくさん見られます。ぜひお越しください。

温泉の礎を築いた美泉定山

▲幾多の困難を乗り越え、温泉の礎を築いた美泉定山。明治4年には開拓使の岩村判官から湯守りを命じられ、その功績から「定山渓温泉」と命名された。

にぎわいを見せる明治時代の定山渓温泉

▲にぎわいを見せる明治時代の定山渓温泉。

定山渓温泉

▲定山渓のお湯は、無色透明でまろやかな塩辛さが特徴。

定山渓のシンボル

▲定山渓のシンボル、かっぱの像があちらこちらに立っている。
(写真提供:定山渓観光協会)

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