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取材・文・写真/編集部

北海道で活躍するパティシェたち

ほおずきとクリのブリュレ
▲ぜいたくにほおずきを使った、「ほおずきとクリのブリュレ」

食べるのが楽しくなる ほおずきと栗のブリュレ ガトー・ド・ノポロ〜江別市

札幌市の郊外、江別市野幌町の駅前通りに面して、梶原孝一さんのお店「ガトー・ド・ノポロ」がある。梶原さんは地元の江別市出身。東京で経験を積み、10年前に独立、ふるさとであるこの地に店を開いた。
 現在ケーキや焼き菓子に使用しているのは、「ハルユタカ」などの道産小麦で、バターも卵も北海道産。お店を持つ前からずっと変わらず作り続けているチーズケーキには、大樹町と長沼町のフレッシュチーズが使われている。

 フルーツは、余市町の夏のベリー類や、めずらしいところでは増毛の秋イチゴなど。なかでもヒットしたのは、由仁町のゆり根を使った純白のモンブランだ。ゆり根のペースト入りのクリームの、品のよい甘さが人気になり、冬から春にかけての限定商品であるにもかかわらず看板メニューとなっている。

ゆり根のモンブラン
▲ゆり根のモンブラン

▲やさしくほおずきの袋を開ける。

ケーキのてっぺんにほおずきを飾って
▲ケーキのてっぺんに飾って、できあがり。

梶原孝一さん
▲梶原孝一さん

 梶原さんが使っている由仁町の食材がもうひとつある。それは現在のところ、北海道内では由仁町でしか作られていないという「食用ほおずき」だ。よく知られている赤くて大きなほおずきは観賞用。食用は、約3センチくらいと小さく、薄くて繊細な袋に包まれて、オレンジ色の実が入っている。「フランスではフィサリスといって、デザートによく使われる食材なんです。食べてみるとわかるよ」。そういわれて口に含むと、トマトに似た甘酸っぱい味で、食感はサクランボに近い。
 「一応旬は秋ですが、由仁町では一年中ハウス栽培しているので、なんとか通年使わせてもらっているんです」。冬の栽培には暖房費がかさむなど、ほかのフルーツなどに比べ高価になる。しかしほおずきのケーキの値段は、ほかのケーキとほとんど変わらない。「けっこうきびしいんだけど、みんなに食べてほしいし、喜ばれるから」。

 現在お店に並んでいる「ほおずきとクリのブリュレ」には、ひとつに約5個のほおずきが使われている。細かい種のプチプチが生きたムースと、栗のブリュレに、クルミ入りスポンジのコリコリした食感が楽しめる。なかなかほかでは出会えない、そんな一品になった。

北海道の素材に注目! 食用ほおずき

食用ほおずき

原産地は南米で、トマトと同じナス科。欧米ではフィサリス、ストロベリートマトなどと呼ばれ、お菓子や料理のアクセントに使われている。日本では「フルーツほおずき」などと呼ばれ、秋田県上小阿仁村などで特産品となっている。
北海道では、1995年「由仁町食用ほおずき生産組合」を3戸の組合員で設立、由仁町の新しい特産物として、ビニールハウスで年間を通した栽培が行われている。

手作りのオリジナルほおずきジャム
▲手作りのオリジナルほおずきジャム

■由仁町食用ほおずき生産組合・安達隆道さんのお話

 「梶原さんには、8、9年くらい前からうちのほおずきを使ってもらっています。農業改良普及員が梶原さんのケーキのファンだったらしく、紹介してもらったのがはじまり。
 食用ほおずきを作っているのは道内では由仁町だけ、それも私を含む3戸の農家だけです。栽培は、お手本もなく手探りで始めたのが大変だったかな。そのほとんどを、東京のホテルやレストランへ出荷しています。和食の店では、ミョウガの代わりに使うこともあるようです」

ガトー・ド・ノポロ

[関連情報]

■ガトー・ド・ノポロ

住所:江別市東野幌本町44-19
電話:011-381-4609
営業:10時〜20時
定休:木曜

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