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特集 北国ラーメンものがたり 北海道四大ラーメンを訪ねる 旭川編 取材・文・写真/重田サキネ

市民ファンの力で、「ラーメン村」誕生

 「蜂屋」のように伝統を守る店が文化の基礎を生み、「よし乃」「さいじょう」のような行動派のアイデアが、その文化を成長させていく。さらに、後に続く店々が次々と個性を発揮したことで、旭川のラーメンは「旭川ラーメン」として札幌・函館に肩を並べるまでになったのだ。
 また、「山頭火」のように、王道の旭川ラーメンとは一線を画しながらも、全国に「旭川ラーメン」の名を知らしめる力となった成功店もある。



「旭川ラーメンバーズ」会長、伊藤友一さん

▲「旭川ラーメンバーズ」会長、伊藤友一さん

 そんな旭川ラーメン文化を愛し、見守り、より発展させていこうとする市民応援団が、平成7年に結成された「旭川ラーメンバーズ」(会長/伊藤友一さん)。「老舗、中堅、新興勢力が、共にしのぎを削って頑張っている。これが旭川ラーメンの強みでしょうね」と語る伊藤会長は、「文化とは、誰もが語り合える一家言を持っていること、だと思う。どこのラーメンが好き?と聞かれたら、札幌と旭川の人は必ず自分の意見を言えますよね。これが、文化として根付いているあかしですよ。そういう意味で旭川ラーメンは、今はもうブームではなく、安定期に入ったと思う」と熱を込める。



 現在、会員は約200人。夏祭りでのラーメンクイズ大会「ラー1グランプリ」の主催や、ラーメンフェスティバルの応援などをしてきたが、最大の功績は、設立して間もなくに関わった「あさひかわラーメン村」のプロデュースである。
 いまや人気の観光名所となり、「旭山動物園に行って、ラーメン村に寄る」が定番コース。その開村計画を、市民団体である「旭川ラーメンバーズ」がまちづくり計画の一環として立ち上げたのは、画期的なこと。当時、全国ニュースでも取り上げられた。

 「オーナーや店長がきちんと店を見て、麺あげして、厨房を客から見えるようにする(隠さない)こと、接客の良さ、にこだわりました。ラーメンを愛する者として、『観光客は入るけど、地元にそっぽを向かれる観光名所』にはしたくなかったんです」との姿勢からも、旭川ラーメンを愛する気持ちが伝わってくる。その思いは各店主も受け止め、時に厳しいメンバーの意見にも真摯に耳を傾けてくれる。
 安定期に入ったという旭川ラーメン。
 「今後の願いとしては、ラーメンというキーワードの持つ力が、トーンダウンしないでほしいと思う」と伊藤さん。そのためには、各店のたゆまぬ切磋琢磨と、ラーメンバーズのような熱いサポーターたちとのタッグが欠かせない。




[関連情報]
 旭川ラーメンバーズ
 URL:http://www.ramenbers.com/
「あさひかわラーメン村」

▲ショッピングセンター「パワーズ」敷地内にある、「あさひかわラーメン村」。旭川駅から車で約15分。動物園へ行く観光バスが立ち寄る光景が定番になった。
住所:旭川市永山11-4
URL:http://www.ramenmura.com/

平成16年の夏祭り会場で行われた「ラー1グランプリ」の様子

▲平成16年の夏祭り会場で行われた「ラー1グランプリ」の様子。ラーメンに関する○×クイズを行い、優勝者を表彰。(写真提供:「旭川ラーメンバーズ」)


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