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特集 北国ラーメンものがたり 北海道四大ラーメンを訪ねる 釧路編 取材・文・写真/重田サキネ

2000年、「麺遊会」発足。
釧路ラーメンを、外の世界へ。


 釧路には現在、約130軒のラーメン専門店があり、製麺会社が9社。人口比から言えば、道内屈指のラーメンエリアと言えるのは確かだ。そんな街で、「なぜ札幌・函館・旭川のように、釧路ラーメンと呼ばれないのか」「このラーメンでマチを元気づけよう」との声があがったのは、今から5、6年前のこと。釧路のラーメンを愛する市民が中心となり、「釧路ラーメンを広めたい」と願う店主たち、製麺会社が集まって、「釧路ラーメン麺遊会」(会長/西田一博さん)が平成12年に発足した。

「麺遊会」イメージ画像

▲「麺遊会」には、釧路ラーメンファンなら市外の人間でも一般の市民会員として参加できる。入会金・会費、各1000円。メンバーズカードを加盟店で提示すると、各店ごとのサービスが受けられる。現在、市民会員は約50名。



「札幌ら〜めん共和国」に出店し、釧路ラーメン進出の急先鋒となった、河村哲也さん

▲「札幌ら〜めん共和国」に出店し、釧路ラーメン進出の急先鋒となった、河村哲也さん。「河むら」は、創業17年。

現・事務局長の日下新さん

▲現・事務局長の日下新さん

 市内の十六番倉庫を利用したイベント「ラーメンれんが横丁」やスタンプラリーの実施、フォーラムやシンポジウムの開催などを行い、合わせて市内・道内・道外でのラーメンイベントでその存在をアピールするなど、積極的に活動を続ける。その先頭を走ったのは、先代事務局長の河村哲也さん(「河むら」店主)である。人気店を切り盛りするかたわら、自ら函館や喜多方、首都圏などのイベントに奔走し、昨年は、札幌駅そばのショッピングモール「エスタ」内に北海道のラーメンを一堂に集めてオープンした「札幌ら〜めん共和国」に、「釧路ラーメン代表」として出店した。
 決意する前、「ここの水を試させてほしい」と、エスタの事務所に寸胴ほかを持ち込んで試食会を行った話は、いまや伝説的だ。難しい麺の問題は、札幌の製麺会社に事細かに特注することで何とか乗り切った。
 釧路ラーメンの専門店が、市外に店鋪を構えたのはこれが史上初。「釧路ラーメン」という呼称とそのおいしさが認められたあかし、「一つの成果」となった。現事務局長の日下新さん(「豪壱」店主)は、「身近にいた人がこうして道を拓いてくれたのを見て、自分達にも何かできる!と勇気づけられました」と語る。



  「河むら」   「河むら」のラーメン  
 

▲待ち客が店内に並ぶことも多い「河むら」
住所:釧路市末広町5

 

▲「河むら」のラーメン

 
  「豪壱」   「豪壱」の担担麺  
 

▲「豪壱」
住所:釧路市芦野2-4-20

 

▲「豪壱」の担担麺

 
 
「麺遊会」では、細麺・かつおだし・あっさり…の定義にとらわれることなく、独創性を生かしたラーメンも広く「釧路ラーメン」と位置付け応援している。現・事務局の「豪壱」は、本格中華のワザをベースに、オリジナルブレンドで作り上げたみそを使う「担担麺」が売り。
 

 時を同じくして、釧路ラーメンも北海道遺産に。これらの快挙は反響となり、「本場の釧路ラーメンを食べたい」と訪れる人が増えたと同時に、「ウチのラーメンはイイものなんだ」と地元の人々に再発見をもたらす結果ともなった。
 「麺遊会」参加店は、実は今も20軒に満たない。が、「一国一城の主」的な気質のラーメン店主が約20軒も横につながり、連携したケースは全道でも希少。「研究会などを通して互いに切磋琢磨すると同時に、協力して外への発信を続けていきたい。ゆくゆくは、麺遊会の加盟店なら安心して勧められる!と言われる存在になりたいと思っています」(河村さん)。
 正直言って、ここまで急速に釧路ラーメンが有名になるとは思わなかった…と同会の関係者はみな口をそろえる。有名になった後の課題は、食べる人(観光客も地元の人も)の期待に応え続けること。進化を続けることだ。
 釧路ラーメンは、今、新たなステージに至ったのである。



行麺杯(イケメンカップ)開催!

 「麺遊会」は、今年もユニークなイベントを企画している。2005年6月26日〜9月26日には、「行麺杯(イケメンカップ)」と題し、スタンプラリーを開催。加盟店を食べ歩いて応募すると、全店共通100杯無料券や各店自慢のチャーシューひと塊など、釧路ラーメン好きにはたまらない商品が抽選で当たる。10月には、大規模なラーメン・フェスティバルも開催予定!

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