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創業は1951(昭和26)年。「星龍軒」という店名の由来は、星の数ほどある店のなかで、龍のように秀でた存在でありたいという思いから。
1923(大正12)年生まれの創業者・佐々木松次郎さんは、1946(昭和21)年に満州から帰国して函館での生活を始めた。湯川(ゆのかわ)の料亭で和食の調理を経験した後、中華料理店「陶陶亭(とうとうてい)」の柳小路店で修行した。
当時、厨房のチーフだった中国(山東省)出身の王鴻吉さんに、料理の腕を仕込まれたという。そこから独立して屋台の店を始めた。
「当時の大門には、ラーメンの屋台がたくさんあった。広小路には30軒くらい並んでいたはずだ。スープの取り方もわからない屋台がほとんどで、屋台から店舗を構えられたのはほんの数軒さ」
創業当時のメニューは、ラーメン・チャーハン・ワンタン・ヤキソバ。ラーメンはもちろん塩味で、当時は1杯50円。仕事を終えたバンドマンやダンサーが、深夜にラーメンをすすっていったという。
現在は息子で二代目の由了さんが、妻の妙子さんとともに厨房に立つ。17年前に店を任された。
「手間は仕込みに9割。ラーメンはスープが命で、毎日作っていても、納得できる味にする難しさは変わらないですね。だからこそ、ラーメン作りはおもしろいのかも知れませんが」
豚骨と野菜からとったスープは、使い切らずに翌日のスープのベースにする。これは松次郎さんの代からおこなってきた「呼び戻し」という手法だ。親子二代のスープは、深い風味を感じられる角のとれた塩味で、気がつけばどんぶりから麺もスープも消えていた。 |