| さらに、下北ではこのカマボコ型べこもちを、「くじらもち」とよぶ場合がある。
最近は「べこもち」ということが多いが、かつては「くじらもち」のほうが一般的だったという。つまり、下北では「べこもち」と「くじらもち」は全く同じお菓子(=カマボコ型の下北式べこもち)を指すけれど、しだいに「くじらもち」の名前はすたれて、「べこもち」の地域が増えてきた。
一方、北海道の函館や松前などの道南や、羽幌などの日本海沿岸にも、下北式べこもちと同様のお菓子があり、今もそれを「くじらもち」とよぶことが多い。模様は下北の伝統的な「うずまき」か「たばね」がほとんどだ。
おそらく、かつて下北で「くじらもち」が一般的だった時代に、それが海を越えて北海道に伝播し、古い名前のまま根づいたのではないだろうか。北海道式のべこもちが「新べこもち」であり、北海道でいう「くじらもち」は、下北式べこもち=「くじらもち」なのだ。たいへんにややこしいけれど面白い。 |