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ドラゴンとアンモナイト --化石が語る太古の北海道 北海道人トップページへ
2. 日本最大のリュウが泳ぐ「中川町エコミュージアムセンター」 2. 日本最大のリュウが泳ぐ「中川町エコミュージアムセンター」

 道北の中川町を訪ねた。まちを流れる道北一の大河、天塩川は、毎年冬になると川面が凍りつく。今年は3月26日に解氷したけれど、川岸にはまだ厚く雪がはりついていた。
 中川町には、川原などに中生代の白亜紀の地層が多くみられ、クビナガリュウやアンモナイトなどの化石がたくさん発見されている。研究者も毎年全国から大勢やって来る。
 1973年(昭和48年)と1991年(平成3年)には、2体のクビナガリュウの化石がまとまって見つかった。73年産はおそらく子どもで、91年産は全長約11メートルの大人。こちらは日本最大である。

 2体のクビナガリュウに会うために、「中川町エコミュージアムセンター」にでかけた。このセンターは、かつて中学校だった校舎を改装して2002年にオープン。建物が大きいので、半分は宿泊棟として合宿や研修などに利用されている。
 クビナガリュウなどが展示されている場所は、もとは体育館だった。そのため、天井が高く、その真ん中で長い首を思いきり伸ばして気持ち良さそうに泳いでいた。



1991年、中川町安平志内川流域で発見されたクビナガリュウ クビナガリュウの頚椎骨 1973年、中川町ニオ川流域で、北海道で初めて発見されたクビナガリュウ
1991年、中川町安平志内川流域で発見されたクビナガリュウ。白亜紀後期(約7200万年前)に生きていたとされる。骨の形から、北アメリカやヨーロッパにいた「エラスモサウルス科モレノサウルス属」に似ているが、違う点もいくつかあり、北太平洋経由ではるばる日本へやって来る間に、独自に進化したようだ。
クビナガリュウの頚椎骨。このような骨が全部で48個もズラリとつらなっている。ひとつひとつは大人のゲンコツ1つ程の大きさ。ここで展示している骨は、レプリカではなくすべて本物である。 1973年、中川町ニオ川流域で、北海道で初めて発見されたクビナガリュウ。91年産よりさらに古い約8500万年前の地層から見つかった。全長は推定約8メートル。こちらは骨格復元がまだだが、2004年の夏には行われる予定。

さまざまなアンモナイト化石 さまざまなアンモナイト化石 さまざまなアンモナイト化石
さまざまなアンモナイト化石も数多くみられる。北海道産アンモナイトのなかで、中川付近で見つかるものはとくに色が白く美しいものが多い。

アンモナイトの殻の表面を磨くと、なかからこんなに複雑な模様が現われる
アンモナイトの殻の表面を磨くと、なかからこんなに複雑な模様が現われる。これを「縫合線(ほうごうせん)」という。植物のシダやキクの葉のような形で、種類によって模様もさまざま。
全国の子どもたちから送られてきた恐竜の絵が、広いセンターの壁に貼ってあった
全国の子どもたちから送られてきた恐竜の絵が、広いセンターの壁に貼ってあった。カラフルなもの、渋いもの、こわい顔、かわいい顔…みんな心のなかに、自分だけのドラゴンがすんでいるようだ。



文・写真/編集部
取材協力/中川町エコミュージアムセンター 疋田吉識さん


■中川町のホームページ
http://www.hokkai.or.jp/nakagawa/

 
■中川町エコミュージアムセンター
住所:中川郡中川町字安川28-9
電話:(01656)8-5133
開館:午前9時30分〜午後4時30分
休館:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29〜1/7)
http://city.hokkai.or.jp/ ̄kubinaga/

[2004年企画展のお知らせ]
●クビナガリュウの骨格復元展(タイトルは未定)
7月3日(土)〜9月26日(日)ころ
※1973年に発見されたクビナガリュウの骨格を初めて復元します。来館者にも作業に参加していただき、いっしょに全身のレプリカ骨格を作り上げる予定。



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