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イメージ ファームイン,イメージ 羊牧場をたずねて ヨークシャーファーム(新得町)
ヨークシャーファーム ヨークシャーファーム

 帯広の北西、北海道のぼぼ中央に、新得(しんとく)町がある。最近道内には農家や農村に滞在するファームインの宿が増えているが、新得はその先進地のひとつ。このまちで、15年前から羊牧場とファームインを営む「ヨークシャーファーム」におじゃました。

 JR新得駅に着き、このさきどうやって行けばよいのか、オーナーの竹田英一さんに電話をかけた。すると、「バスはありません。駅の無料レンタルサイクルを使うか、歩いて1時間半くらいです」という答えが返ってきた。歩いて1時間半! 子どものころは平気で歩いていたのに、大人になって、街で暮らしているうちに、長い道のりを歩くことを忘れていた。こういう旅はとても楽しい(でも結局は道が分からずタクシーに乗った)。

 ヨークシャーファームは、見晴らしのよいなだらかな丘陵地にある。近くにサホロ川が流れ、こんもりとした森があちこちに見える。とにかく眺めがよくて気分がいい。十勝平野の真ん中で、どこを見回しても緑と空である。そのなかに、木かげで涼む羊たちの姿が見える。
 ここでは羊250頭を、夏の間は完全放牧、冬もほぼ干し草で飼育している。通常は、仕上げ(肥育)に配合飼料を与えることが多いので、草だけで育つ羊肉は日本ではかなりめずらしい。さっそく、石造りの洒落たレストランで今日のランチをいただいた。
スペアリブ この日のメニューはスペアリブのグリルだった。使っているのは生後1年半ほどの「ホゲット」で、見慣れたサイズより少し長め、ほどよく脂がついている。ハーブをちらして香ばしく焼き上げてあり、ジューシーで美味しい。つけ合わせには、トマトとキャベツのサラダ、野菜スープとパン。シンプルなメニューがよく似合う。

 竹田さんは十勝の清水町に生まれ、京都で大学生活を過ごしたあと、「やっぱり十勝に住みたい」とUターンしてきた。10年ほど建築関係の会社につとめたが、もっと自然のなかで働きたいという夢がふくらみ、10ヘクタールの土地を買って羊牧場をはじめた。しかし、「牧場だけでは食べていけない」ので、ペンションとレストランを併設。牧場の羊をレストランで提供することにした。こうして竹田ファミリーが営むファームインがはじまった。
 妻の美智子さんは、お客さんの希望に応じて、羊毛を使ったフェルト作りなどクラフト指導を担当する。厨房ではデザートもつくる。母親の貞子さんは畑でハーブや野菜を栽培し、それを使ってサラダとスープを担当。そして、竹田さんは日々の羊飼いの仕事(枝肉さばきを含む)のほか、調理、大工仕事、庭づくりなど、さまざまな仕事をこなす。

スペアリブ
 「この土地の広さには、今の羊の頭数がちょうどよい規模です。人も羊も、快適に暮らしています」と話してくれた。「たくましい」という言葉は、こういう人に使うのだなと思った。
牧羊犬のボーダーコリー「キース」は、精悍な顔で羊の群れを追う 牧羊犬のボーダーコリー「キース」は、精悍な顔で羊の群れを追う
   
 
関連情報
・ヨークシャーファーム
 北海道上川郡新得町北新得
 電話:01566−4−4948
 FAX:01566−4−4151
 http://www.york.co.jp/
 季節にあわせた羊飼いの仕事体験、クラフト体験ができるほか、周りの自然のなかでカヌーやトレッキングなどアウ トドアスポーツを楽しむこともできる。自家製ラム肉、羊肉のソーセージなどは通信販売も行なっている。

・新得町ホームページ
 http://www.hokkai.or.jp/shintoku/

 

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