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特集 産業遺産への旅 北海道人トップページへ
幌内炭鉱,イメージ
幌内炭鉱跡を歩く
幌内炭鉱,イメージ

 三笠市にあった北炭幌内炭鉱。1879(明治12)年に北海道初の近代炭鉱として開鉱し、1882年には日本で三番目の鉄道が開通するなど、我が国近代化と北海道開拓のさきがけ的な存在だった。1989(平成元)年に閉山したが、15年を経た今でも多くの遺構が残っている。
 幌内鉱の炭鉱遺産を巡る「幌内歩こう会」を、2001年から8回開催した。毎回の2〜3キロメートルのルートを、炭鉱遺産を見ながら(時には発掘しながら…)3時間かけてゆっくりと歩く催しに、これまでに延べ約350人が参加してくれた。

 炭鉱と言うと、切羽(きりは=現場)で石炭を掘り出す姿をイメージする人が多い。しかし、実際に採炭に従事していたのは、全従業員の2割程度にすぎない。掘進、運搬、機械、電気、保安、土木、事務、病院、水道…と、実に多くの人のバックアップがなければ、石炭を地中から地上へと揚げることはできなかった。そのため炭鉱は、ありとあらゆる人や物が集まり、炭鉱内で完結する一つの独立した社会を形成していた。閉山によって、その巨大な世界はバラバラに散ってしまったが、その痕跡は炭鉱遺産として微かに残っている。これを手がかりに覗いてみると、炭鉱にはいろいろなものがごった煮状態で存在していたがゆえに、多様な角度から興味関心を持ってもらえる。誰が参加しても、知的好奇心をくすぐるネタが、一つくらいはあるはずだ。みんなで話ながら歩くと、好奇心はドンドンふくらんでゆく。

 今回は、幌内遺産の代表格である4つの坑口を巡った時の模様をお伝えしよう。

 
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幌内炭鉱