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21世紀は、森へ「恩返し」の時代 クマゲラのすむ森、富良野の樹海
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ブナ
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日本に関わりの深いブナ

 季節が冷たい風を呼び、吹き抜ける風が野山に秋を告げる。
 そして黒松内(くろまつない)のブナは、四季を通じて人を魅了し惹きつける。
 道南・黒松内町にある「黒松内ぶなの森自然学校」の伊藤輝之さんは、ブナの森へやって来る老若男女の人びとに、自然体験を提供するガイド役。そんな伊藤さんに、森に秘められた魅力を聞いた。

伊藤輝之 黒松内町の多くを占めるのが、丘陵地が重なる山間地域である。まちの中心地は道南と道央を結ぶ幹線の国道からはずれており、市街地のそばを朱太(しゅぶと)川が流れ、「のんびり」したまち、という印象を受ける。国道から市街地へと続く道は、枯葉が舞う森へと続く。
 伊藤さんのいる「黒松内ぶなの森自然学校」は、この市街地を抜けた、寿都(すっつ)町に近い作開(さっかい)地区にある。廃校となった小学校の校舎を再利用した建物が、森の魅力を伝えるための「学校」である。
 ガラ、ガラリ。もとは職員室だった戸を開くと、どこもかしこも真っ黒に日焼けした顔が「どうも」と笑いかけてきた。

 落葉広葉樹「ブナ」について説明しよう。
 ブナは日本の気候(冷帯・温帯)を代表する落葉広葉樹で、南は鹿児島県大隅半島から、北はここ黒松内の低地帯まで広く分布している。特に日本海側の雪が多い環境で、ブナの純林(特定の樹木が多い林)が見られる。
 現在は、山林の伐採や開発(他の樹木の植林や田畑や道路の開拓)でブナ林が分断されているが、それ以前は日本列島の山地の多くがブナの森であったと考えられている。ブナの木の寿命は200〜250年、条件がそろえば高さ20〜30メートル・直径1メートルに達する。
 ブナの名は、大木には40万枚も生い茂るという厚いブナの葉が、風の震動で「ブーン」と鳴ることに由来すると言われる。つまり、「ブンナリノキ」「ブンナノキ」から転じて「ブナノキ」となるわけだ。
 ブナの分布が、現在のように日本全域に広がったのは1万年〜8千年前。ブナの実を食用にしていた地域もあり、日本列島に住む人々にとって関わりの深い、ポピュラーな樹木の一つといえる。
 ブナを見ているとどこか「なつかしさ」を覚えるのは、わたしたちに染み込んだ遺伝子の記憶なのかもしれない。

 

・黒松内町のホームページ
http://www.tokeidai.co.jp/kuromatsunai/
・黒松内ぶなの森自然学校
http://www.d2.dion.ne.jp/ ̄buna_ns/
住所:寿都郡黒松内町南作開76
電話:0136-72-4249

 
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