「和寒のかぼちゃは、冬至まで出荷できるのが自慢。国産で一番遅くまで食べられるかぼちゃです」
というのは、蔬菜連合組合・南瓜部会長の藤井伸一さん。かぼちゃ栽培歴は今年で12年、先輩たちのアドバイスを受けつつ、若手をまとめていく頼もしいリーダーである。
現在、日本のかぼちゃ市場は、5〜7月に九州から関東産が出まわり、そのあとは北海道産が主流となる。とはいえ道産の最盛期は9〜10月。そのあとはニュージーランドやメキシコなど輸入品が多くなり、翌年春まで続く。
藤井さんたちは、この状況に立ち向かう対策を考えた。
なんとか流通期間を伸ばせないだろうか。せめて、昔ながらの冬至のかぼちゃは和寒産を食べてもらいたい。
「みんなで研究した甲斐あって、5、6年前から『和寒スタイル』が出来てきました」
さて、和寒スタイルとは? 藤井さんが説明してくれた。
まず、かぼちゃの品種が多いこと。
いま生産しているのは、2大品種の「えびす」と「こふき」をはじめ、「みやこ」「メルヘン」「M7」「雪化粧」(※4)などがあり、それぞれに収穫時期が違う。早いものは8月末から収穫がはじまり、遅い品種は、9月下旬まで続く。
「部会には現在230戸の会員がいますが、バラバラと勝手にやっていたのではどうしようもありません。年度はじめから、品種別に月刊計画をキチンと立てて生産しています。品質は10日に1度抜き打ち検査をします。うちは厳しいですよ」
かつては、しっとりした味(えびす系の品種)が好まれたが、最近はホクホク感が人気。そのため、デンプン値の高い新品種(こふき、メルヘンなど)が伸びている。でも、それらの新品種もずっと作るとは限らない。
「いつも消費者が求めるものを考えて、追及し続けなければ面白くないですからね」
藤井さんはキッパリという。
もうひとつの特徴は、長期貯蔵。
和寒町では冬の間、雪下でキャベツを保存し、市場の端境期に出荷する「越冬キャベツ」が定着している(※5)。南瓜部会でもこの伝統を取り入れた。
ただし雪は向かないので、大きな倉庫を設けて温度を20度くらいに管理し、長期貯蔵する。その間、かぼちゃのデンプンは少しずつ糖に変化し、甘みが増してより美味しくなる。
そして、他の産地のかぼちゃがなくなったころを見はからって市場に出す。高値で取引きされるうえ、味の評判も上々だ。
「昔の先輩たちから受け継いだ知恵と、豊かな大地のおかげです」
この広大な畑に、いったい何個のかぼちゃが実るのか考えてみた。
町のかぼちゃ生産量は年間で約7,000トンにのぼる。1玉1.5キロで概算してみると、約4,666,666個! すごい分量だ。
10月の第二日曜日、和寒町では恒例の収穫祭が開かれる(※6)。日本一のかぼちゃ畑を、ぜひ実感してみてはいかがだろう。
(※6)「パンプキンフェスティバル&ハロウィン2002」
国道40号沿いに地元の方々が作った「かぼちゃランタン」が並ぶ。かぼちゃ、キャベツ、じゃがいも、玉ねぎ、長ねぎ、きのこなど、とれたて野菜の特売が人気。
開催日時:2002年10月13日(日)11〜15時、17〜20時
イベント会場:和寒町恵み野ホール
イベント内容:
特産野菜の試食・販売、カラオケ大会、
かぼちゃの重量当てクイズ、
かぼちゃつかみどり、
ジャンボかぼちゃの餐礼会等
|