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特集 収穫の大地

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もうひとつの収穫風景 ヒマワリ

ヒマワリ

ヒマワリの種

ヒマワリの種,収穫
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ヒマワリの種,収穫

ヒマワリの種,収穫
ヒマワリの種,収穫

ヒワマリの種 札幌市から北東へ約100キロ、空知管内のなかほどに、ヒマワリの花で有名な北竜町がある。ここでヒマワリが栽培されたのは、いまから20年ほど前のこと。町の農協職員がユーゴスラビアへ視察に出かけ、飛行機の上からみた一面の花畑に感動し、地元でも植えることになったという。

 ヒマワリの種からとる油が健康によいこと、花が美しくまちの観光に役立つこと、有機肥料にして米作りなどに利用できることなどから、栽培面積がしだいに大きくなった。はじめは、農協婦人部のお母さんたちが1人1アールずつ育て、やがてまち全体に広がったのだ。いまでは全国に先がけて名を知られる「ヒマワリの里」となっている。

 輝くばかりに咲くヒマワリの花は、8月がピーク。この時期は全国から何万人という観光客が訪れる。今年もたくさんの人でにぎわった。
 しかし、9月も半ばをすぎたヒマワリ畑はどこまでもしんと静かである。
 高い青空に赤とんぼが飛び交い、カサカサに乾いた大輪の花が重たそうに首をもたげている。これからが、ヒマワリ収穫の本番だ。

 「JAきたそらち」でヒマワリ栽培にたずさわる平井憲介さんに、畑を案内してもらった。
 「種の部分を軽く触ってみて、こんな風にポロポロ落ちたら収穫どきです(写真1)。それから、小鳥が来て種をつつき始めたら、もうオッケーの合図ですね」
 ヒマワリの収穫は、汎用型コンバインで行われる(写真2)。同じ機械で大豆やソバなどの収穫もできるが、ヒマワリの茎は太くて固いので、特注の専用刈り取り刃をつけなければならない。なかなか手間のかかる作業のようだ。
 「ヒマワリの固い茎を刈ると、コンバインがすごく傷むんです。もう少し枯れてから刈れば、茎が折れやすく負担も少ないんですが、そうするとヒマワリが全部地面に倒れてしまうので、機械で収穫できなくなってしまう。難しいところです」
 と平井さん。
 大人の背丈ほどもあるヒマワリを刈るので、運転もたいへんである。少し進んで、茎が刃にからんだら、少し後退。刃を上下に調整しながらゆっくりと進む。車の前方で回転する刃が、茎の上部だけを刈り取っていく(写真3)。
 刈ったあとは、コンバインの内部にある網でふるいにかけ、種だけがタンクの中へ落ちる。余分な茎や葉、ガクの部分は細かく粉砕され、外に吐き出される仕組みだ。

 30分ほど作業が続くと、タンクが種で一杯になる。するとコンバインの上部から長い管が伸びて、畑に横付けしているトラックの荷台へ。
 その管の先から、種がシャワーのように降り注ぐ(写真4)。種・種・種…。少し青くさいような、香ばしいような、種の香りがあたりに広がる。見る間にトラックの荷台は種の山となった(写真5)。
 北竜町で栽培するヒマワリは現在27種類。ナッツ用、オイル用、観賞用などとそれぞれ用途によって種類がちがう。めずらしいものでは、赤やピンクの花もあるという。

 こうして集めた種は、いったん倉庫へ運んで乾燥機にかける。専用の機械はないので、これも汎用の平型乾燥機を使う。しっかり乾燥させないと保管中にカビが生えてしまうので、途中で何度も上下を返し、ムラなく充分に熱をあてる。乾燥すること約1週間、このあとは北竜町農産物加工センターへ運ばれ、ヒマワリ油、おつまみ用のナッツ、お菓子などに加工される(写真6)。
 「ヒマワリの収穫は、ちょうど米の収穫時期と重なるので、正直いうと大変なんです。でも、まちを明るくしてくれる太陽の花ですから、これからも農家の方と協力して作り続けます」
 という平井さん。明るいヒマワリのように話してくれた。

北竜町のホームページ
http://plaza29.mbn.or.jp/ ̄hokuryut/

 
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