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北海道人特集−「となりの北海道人」
見た目は威風堂々、実態は繊細で優しいテクニシャン私のお父さん in 旭山動物園

類人猿と呼ばれるだけあって、オランウータンと人間は表情までもよく似ている。旭山動物園のリアン(雌・14歳)しかり、モモ(雌・3歳)しかりである。が、ジャック(雄・25歳)ほどの面構えをした人間は、そうそう見当たらない。モモにとって、威風堂々とした父・ジャックは、どのような存在なのだろう。坂東元副園長にオランウータンの父と子の関係について伺った。

モモの父親、ボルネオオランウータンのジャック。顏の両わきにある出っ張りはフランジといい、強い雄の証し〔写真提供:旭山動物園〕

文/大藤紀美枝
プロフィル モモさん(3)=ポルネオオランウータン 旭川市出身、旭川市在住(写真提供:旭山動物園)

オランウータンの思慮深さはピカイチ

−ジャックとモモは、どんな親子ですか。

 「ジャックが自分のお父さんという意識はモモにはないと思います。いつも一緒にいるけど、同じ仲間なのかな。長い毛がもじゃもじゃ生えてる……みたいな感じなんでしょう。単に興味があるから見に行きたい、そんなところなんでしょうねぇ。ジャックも、モモが自分の子であると認識しているかどうか難しいところですね。しかし、自分がリアンと交尾をしてモモが生まれ、リアンがすごく大事にしていることは十分理解しています。モモが小さいうちはリアンが絶対離さなかったから、ジャックはただそばにいるだけでしたけど、たまに手をモモの方に投げ出して、そのままじっと自分の手にモモが触ってくるのを待ってるということはありました。人間がわが子に対するのとは違うと思いますが、モモに対する興味はしっかり持ってますね」

冬期は暖房完備の「おらんうーたん館」で行動展示
冬期は暖房完備の「おらんうーたん館」で行動展示。檻もガラスもない空間を3頭は自由に移動することができる(写真提供:旭山動物園)

−ジャックとモモが、“じゃれる”ことはあるんですか。

 「モモの方からじゃれていって、ときたまポンとジャックにはね飛ばされています(笑)。間合いとか、オランウータン同士の微妙な駆け引きがあり、そこら辺は母親のリアンがモモを完ぺきに制御していますね。モモがジャックのそばに長くいるようなときは、そばまで行ってモモがギャーギャー啼こうがどうしようが無理やり自分の方に連れてきますから。ジャックは、自分がリアンとモモに近づき過ぎてはいけないということも理解しています」

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