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イメージ 北海道新移民ものがたり
ニュージーランド,日本,北海道,メッセージ
北海道は、自分が自分のままでいられる土地。毎日いろんなことに楽しく挑戦しています。
ニュージーランド,北海道,ナタリア
1971年ロシア生まれ、ニュージーランド人。ニュージーランドのビクトリア大学と同大学院で日本の近代文学と思想史を学び、大阪外国語大学に留学。大学院卒業後は長崎県庁に勤務し、翻訳・通訳、国際広報等を行う。その後、静岡県在住を経て、3年前に札幌へ。2002年の春よりインキュベーションセンター「ホワイトキューブ」(札幌市北区)に事務所を構え、『IT for ALL みんなのIT』を設立し、講習会やコンサルティングを手がける。ITと料理、ITと農業、ITとガーデニングなどITと他分野をインタークロス(ミックス)させたイベントなど多彩な企画を実施中。
  ――日本にいらして6年、とくに札幌でもう3年ですが、住み心地はいかがですか。

  とても住みやすいです。はじめは留学で大阪に来て、次は仕事で長崎と静岡にいきましたが、北海道が一番好きです。「あなたはどこの国の人ですか?」とよく聞かれるのですが、私はいつも「北海道人です!」と答えているんですよ。

  ――そうですか。それはうれしいですね。ナタリアさんが感じる、北海道の「良いところ」はどこですか。


ニュージーランド,北海道,ナタリア  まず、雪がたくさん降ること。冬になると毎日のように歩くスキーをしています。雪が大好きなので、北海道に来たくらいですから。夏も暑くないし、とても過ごしやすいですね。身近に自然にふれられるのもいいですね。

 それから、自分が「自分のまま」でいられる、居心地のいい場所だと思います。これは、たとえば私が「ジンギスカンが嫌い」と言ったとしますね。北海道では、それを聞いた周りの人は、「ああそう」と言って終わります。だからどう、という話にはなりません。
 でも、日本のほかの場所では「せっかく来たのだから」と言って、どうしても食べるようにすすめます。○○○だから…と言って、いろいろな事をしなければいけない。それはもちろん、いい場合もありますが疲れることも多いのです。
 北海道は、自分の意見で、自由でいられる場所です。嫌いなら、それはそれで自然に受入れてくれます。食べ物の好き嫌いだけではなく、様々な場面でそう思いました。それがとても居心地良く感じます。

 ほかにも、こんなことがありました。
 私は大阪に1年いたので、最初に関西弁の日本語を覚えたのです。その後、長崎で関西の言葉を話すと、みんなが不思議な顔をしました。でも北海道では、私が英語で話しても、関西弁や長崎弁で話しても、あまり気にしません。外国人というだけで注目されることも少なくなりました。だから、私は北海道人なんですね。



  ――日本語が本当にお上手ですね。

 話すよりも先に、文章の読み書きを覚えたのです。ニュージーランドの学校では、福沢諭吉の思想などを漢字で勉強していたので、日本に来てから「昔の人みたいに話しますね」と言われたこともあります。

  ――ナタリアさんは現在、パソコンの講習会などを開いていますが、こちらを始めたきっかけは何ですか。


ニュージーランド,北海道,ナタリア  長崎県にいるとき、外国人向けのニュースペーパーを作る仕事をし、そこで必要にせまられてコンピュータを覚えました。スタートしたのは今からたった5年前です。最初は何も分からなかったので、パソコン教室に行きました。大きな会社の大きな講習でしたが、全く面白くありませんでした。私が講師の人に質問をしても、きちんと答えてくれません。こういう教え方では、生徒が自信をなくしてしまう、と思いました。

 その後、教室はやめて自分で本を読んだり、詳しい人に教えてもらったりして勉強しました。そのなかで、「デジタルイーヴ・ジャパン(※1)」というグループとの出合いも大きかったです。これは世界的なNPO組織で、インターネットを通じて多くの女性に会い、様々なことを教え合うことができるものです。活動的な方がたくさん参加していて、とても刺激をうけます。今では私もここでパソコンのワークショップの講師をしたり、オンライン勉強会チャットの担当をするようになりました。

 今の私のライフスタイルは、完全にITライフスタイルです。かわいい下着からかっこいい車まで、オンラインで購入します。友達と会いたい時はオンラインでビデオ会議を開き、海外取引で早く交渉したい時はオンラインチャットを使います。分からないことを調べるときはインターネットがとても便利です。
 こうした体験をもとに、ITに関するビジネスをやってみようと思いました。その事業内容のひとつが、個人的なパソコンのトレーニングです。普通のパソコン教室とはちがって、「好きなこと」「やりたいこと」を実践するための、「実用的なIT講習」です。
 そのほか、自分でオンライン店を開いて商品の販売もしています。またホームページやビジネスプランの講習、女性用特別IT講座、インターネットを使ったネットワークづくり、マーケティング、Web翻訳、ITと別の分野をインタークロスさせたイベントの企画などもしています。

※1 デジタルイーヴ・ジャパン URL:http://www.digitalevejapan.org/
デジタルイーヴは、IT技術の向上を目指す女性を支援する世界的なNPO。世界に50の支局があり、メンバーは24000人にのぼる。日本支部は2001年2月に設立された。今年はナタリアさんがデジタルイーヴ・ジャパンのトップ賞「Deva of the Year 2002」を受賞。

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