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061 『開拓使文書の森へ』 鈴江英一 編著

『開拓使文書の森へ』/鈴江英一 編著

『開拓使文書の森へ』
鈴江英一 編著
北海道出版企画センター 刊
2005年3月 発行
3200円+税
ISBN 4-8328-0503-7
ジャンル 歴史、専門書

◎膨大な文書の森をあるくためのガイドブック

 蝦夷地から北海道への時代。
 その黎明の中で、北海道開拓使が行った仕事は、「開拓使文書」として道庁赤れんが庁舎にある道立文書館に保存され、いまも歴史を証言する一級の史料となっている。

 本書は、この文書館に勤務していた元北海道教育大学教授の著者が、館報『赤れんが』に連載した記事を元にしたもので、全部で46の文書について、その内容、時代背景、様式などを読み下し文を付けながら解説している。
 たとえば札幌開府の祖で、後に佐賀の乱で死罪となった島義勇が、開拓判官・松浦武四郎らに送った「抗議文」がある。その勢いのある激しい筆致は、島の人柄と怒りを表している。
 またお雇い外国人ブルックスをもてなした明治10年の晩餐会のメニューも存在している。
 そのメニューにスープや、タラ、鹿肉、カモはともかくとして、白鳥があるのは驚く。いまでは食べたくとも食べることはできないこの料理は、どんな味だったのだろう。

 このように開拓使文書には、いわゆるお役所の文書のイメージをはるかにこえ、当時の歴史や暮らしの息吹を感じられるさまざまな史料に満ちている。その膨大な量はたしかに「文書の森」である。その「森番」であった著者による、森を迷わずに逍遙するためのガイドとして、格好の一冊といえるだろう。

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