
名古屋めしが話題になっている。味噌カツ、あんかけスパゲッティ、手羽先、小倉トースト。
これでもかという、ローカル味覚のオンパレードは、まさしく隠れたすばらしき地域コンテンツといえるだろう。好き嫌いは別にして……。
本書は、そんな地域に根付いた不思議な食を、「食の方言」と命名し、その全国地図を描こうというもの。これもともと日経新聞のインターネットサイトで行われていた投票企画が元になっているが、ネットの威力は恐るべきもので、またたくまに全国の「食の方言地図」ができあがっていった。
その筆頭が「天ぷらにソース」である。北海道ではおよそ想像できない「天ぷらにソースかけ」が、西日本では平気に行われている。西日本では天ぷらの絵まで入ったソース瓶や、「だし入りソース」なるものまであるそうだ。その地図は、まさに東日本・西日本でくっきりとわかれる。
しかし北海道も負けてはいない。
本書では、「甘納豆入りの赤飯」に、ターゲットが当てられる。
全国的な投票で、甘い赤飯は、北海道・青森と秋田・岩手の一部にしか分布しないことが判明する。さらに甘栗入りの茶碗蒸し、デミグラソースかけカツライスのエスカロップ、豚精肉タマネギはさみ焼き鳥など、多くの北海道人が「当たり前」と思っている食が、いかにローカルな「方言」であるかがわかる。
これこそ地域文化。これこそもうひとつの観光資源。
道民みんなが、この価値を大切にしなくては。
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