

『沢木耕太郎ノンフィクション4
オン・ザ・ボーダー』
沢木耕太郎 著
文藝春秋 刊
2003年6月 発行
本体 1,905円
ISBN4-16-364880-1 |
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人を旅へ誘い、旅の共をする本は、いろいろある。
中高年世代は、圧倒的に司馬遼太郎だろうが、若い世代にとっては、なんといっても沢木耕太郎だろう。『深夜特急』の衝撃<インパクト>は、ひとつの時代を画したものと考えていい。
個人的には、彼の写真集『天涯』のシリーズが好きだ。まるで『深夜特急』の世界を写し取ったような光と影の様がいい。
1947年生まれ。もはや50代を半ばにした沢木耕太郎の仕事を、70年代の同時代から読み継いできた。当時は彼も20代から30代の先鋭的な書き手だった。78年の『テロルの決算』の大宅壮一ノンフィクション賞は、まさに与えられるべくして与えられたものだった。
そんな沢木が、1974年の『文藝春秋』に北海道のことを書いている。それが本書に掲載された「ロシアを望む岬」である。
沖縄の与那国島の「国境」をルポした初めての長編「視えない共和国」ののち、沢木は北の国境をめざす。北方領土を望む根室で、沢木は単純な「領土返還」の構図だけではない、複雑きわまりない現地の事情に出会う。様々な人の話を聞き、書く。ノンフィクションライターの資質のひとつは、人の話を聞くのが好きなことだと、いみじくも本人が後書きで書いているように、ひたすら人の話を聞いている。
若々しい荒削りのルポだが、彼の作品集に収められた意味は、この「境界」こそが作家・沢木耕太郎の原点だからだろう。短編紀行を集めた本書に「オン・ザ・ボーダー」というタイトルが付けられているのも、そのためだ。
人は常に境界を旅する。それは実際の境界であるだけでなく、自分と世界との境界であり、自分が体現する文化と異文化の境界でもある。ボーダーとは、常に人の内側にある。だから旅とは境界<ボーダー>の精神をふるわせるものなのだ。 |
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佐藤正午 著
『象を洗う』 |
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永倉新八 著
『新撰組顛末記』 |
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きらん出版会 編・刊
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『沢木耕太郎ノンフィクション4 オン・ザ・ボーダー』 |
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