| 「情報デザイン」という少し難しい言葉がある。
これは主に情報産業で使われる専門的な言葉だろうと思うと、実はそうでもない。
たとえば身近なところでは電話帳がある。普通の電話帳は50音順にデータを並べるし、イエローページは職業のカテゴリーで情報を並べる。またたとえば人は本棚を自分の「法則」によって並べようとする。このような情報の見せ方が「情報デザイン」といわれるものだ。
本書は、情報デザインのあり方を、様々な事例を通じて分かりやすく説き起こし、それがいかにわたしたちの社会にとって重要なテーマかを教えてくれる。
著者は、情報デザインをこう定義する。
「人間の活動すべてにかかわる情報を、的確な『かたち』にして表現したり、それを人から人へ伝えたり、多くの人々のあいだで共有したりするための営為である」。
つまりその概念は果てしなく広大で、たとえばシュメールの民が焼いた土器も、わたしたちが日々書き続けるメールも、全て情報デザインの所産なのである。
近年のインターネットやデジタル技術が情報デザインに与えた影響は大きい。
しかしにもかかわらず情報デザインを意識的に相対化し、テーマとして実際の産業や文化のなかに位置づけた試みに対する評価や注目は、あまりに過小なのではないか。松岡正剛と編集工学研究所の試み、『情報選択の時代』を書いたリチャード・ワーマン、マーク・ポスターの『情報様式論』などが注目されたが、まだまだ足りない。著者が言うように情報デザインは、「未来を構想する営為」なのである。
本書には、北海道大学の田中譲先生が開発したインテリジェント・パッドも情報デザインの観点から紹介されている。インテリジェント・パッドは、京都デジタルアーカイブの「京都図鑑」などにも使われたり、教育用のソフトにも利用されるなど、情報デザインの新しい可能性を拓いている。また多くの情報デザイナーともいえるクリエイターたちも活躍している。実験精神の大地・北海道が情報デザインで他を凌駕する可能性を感じるのは思いこみにすぎないだろうか。
著者は函館出身のメディアジャーナリスト。数年前に函館にUターンし、そこを拠点に全国的に活躍している。 |
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| 100 |
佐藤正午 著
『象を洗う』 |
| 099 |
永倉新八 著
『新撰組顛末記』 |
| 098 |
村上 龍 著
『希望の国のエクソダス』 |
| 097 |
石川啄木 著
『啄木歌集』 |
| 096 |
小林英樹 著
『色彩浴』 |
| 095 |
三國清三 著
『料理の哲学』 |
| 094 |
斉藤征義 著
『宇宙船売却』 |
| 093 |
きらん出版会 編・刊
『きらん 魅惑の室蘭・胆振ガイド』 |
| 092 |
井内佳津恵 著
『田上義也と札幌モダニズム』 |
| 091 |
村上春樹 著
『羊をめぐる冒険』上・下 |
| 090 |
『faura』 |
| 089 |
新穂栄蔵 著
『ストーブ博物館』 |
| 088 |
司馬遼太郎 著
『街道をゆく38 オホーツク街道』 |
| 087 |
『北海道かるた 方言編』 |
| 086 |
池澤夏樹 著
『静かな大地』 |
| 085 |
小檜山博 著
『出刃』 |
| 084 |
大崎善生 著
『聖の青春』 |
| 083 |
『女性史研究ほっかいどう』 |
| 082 |
松原 仁 著
『鉄腕アトムは実現できるか?』 |
| 081 |
沢木耕太郎 著
『沢木耕太郎ノンフィクション4 オン・ザ・ボーダー』 |
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