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2002年のYOSAKOIソーラン祭りは、つい先日終わった。
静けさを取り戻した札幌の街角で、この本を読んでいる。
著者は、政治学者の坪井善明・元北大教授と、YOSAKOIソーラン祭りの発案者で組織者の長谷川岳である。
「街を舞台に踊ることは楽しい」―坪井の冒頭のこの言葉は、一見何とも拍子抜けするくらい陳腐に見えるが、実はこの祭りの本質を表している。街という開かれた空間を、非日常のものにすることに、人は不思議な高揚を覚える。
この感情を、きわめてうまく組織<オーガナイズ>し、経営<マネジメント>していったことに、YOSAKOIソーラン祭りの成功が隠されている。
感情の組織と経営。
これは言うほどに簡単ではない。感情を組織することは比較的たやすい。しかし、それを経営することには、多くが失敗してきた。そこには、感情の純粋さと、金勘定の不純さの矛盾があるからだ。
しかし、金勘定をする者がいなければ、誰がその純粋さを発揮できるのだろう。YOSAKOIソーラン祭りの運営者に投げかけられる「商業主義」の批判に、長谷川は、NPO(非営利組織)はそもそも自主財源によって運営される経済体だと反論する。
YOSAKOIソーラン祭りは、コミュニティが生んだ経済であるともいえる。この祭りによって、衣装、音楽、移動、観光など周縁に様々な経済活動が生まれていった。その中核には経済組織としてのNPOを強く意識した人々がいた。しっかりした組織論と経営論が存在したからこそ、この祭りは、大きく成長し、全国に存在感をもったのである。
しかし、同時にエネルギーはいつかピークを迎え、下降する。そのときに必要なのは、新しい飛躍に向けた革新=破壊的創造なのだということを、いちばんよく分かっているのは、長谷川自身だろう。
この10年を振り返り、そこから教訓を学び、新たな飛躍を構想する。
いいタイミングで本書は出された。
NPO関係者にとっても、絶好の教科書である。
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| 100 |
佐藤正午 著
『象を洗う』 |
| 099 |
永倉新八 著
『新撰組顛末記』 |
| 098 |
村上 龍 著
『希望の国のエクソダス』 |
| 097 |
石川啄木 著
『啄木歌集』 |
| 096 |
小林英樹 著
『色彩浴』 |
| 095 |
三國清三 著
『料理の哲学』 |
| 094 |
斉藤征義 著
『宇宙船売却』 |
| 093 |
きらん出版会 編・刊
『きらん 魅惑の室蘭・胆振ガイド』 |
| 092 |
井内佳津恵 著
『田上義也と札幌モダニズム』 |
| 091 |
村上春樹 著
『羊をめぐる冒険』上・下 |
| 090 |
『faura』 |
| 089 |
新穂栄蔵 著
『ストーブ博物館』 |
| 088 |
司馬遼太郎 著
『街道をゆく38 オホーツク街道』 |
| 087 |
『北海道かるた 方言編』 |
| 086 |
池澤夏樹 著
『静かな大地』 |
| 085 |
小檜山博 著
『出刃』 |
| 084 |
大崎善生 著
『聖の青春』 |
| 083 |
『女性史研究ほっかいどう』 |
| 082 |
松原 仁 著
『鉄腕アトムは実現できるか?』 |
| 081 |
沢木耕太郎 著
『沢木耕太郎ノンフィクション4 オン・ザ・ボーダー』 |
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