HOME > 鯨森惣七の「コレは、まちのゲー術だ。と叫びつつ、ちょっとずつ歩きまわる旅。」vol.9

鯨森惣七の「陽だまりがあれば地球人 」より「コレは、まちのゲー術だ。と叫びつつ、ちょっとずつ歩きまわる旅。」

cuziramori

小樽の地図

小樽編その9

おどろいちゃったスね。 今年で、ユーちゃん(石原裕次郎)の23回忌だそーで、知らなかったスね。タオル地のガウンを着て、病院の屋上から手をふっていた中継ニュース。
覚えていますよ、あれが最後の姿だったと思う。

イラスト「ピ ユーちゃん」

『太平洋ひとりぼっち』。ヨットで大波にゆられてアメリカまで風まかせのドキメンタリーな映画。ズーっと独り言を言って、海に負けそうになる自分の弱さと闘っているんだけど、痛々しくて、悲しくて、でもさ、ユーちゃんが二カッて笑うと、スーっと勇気がわいてくるような映画なのサ。けっきょくは、夜霧よ今夜もアリガトウ。てな、しぶい歌が流れてくるような、ロマンチックな気分になっちゃうワケなのサ。
その最後の屋上の姿には、ヨットの映画のような闘いをしていて、そんな歌が流れているような、オーラをもったヒトだったなー。

イラスト「ヨット」

にぎわう北一ガラス方面に向かって、さびれた埠頭を歩いているんだが、どうしても、夜霧よ今夜もアリガとぉおー、てなふうに歌っちゃうな。
ま、カモメぐらいしか聞いてくれないから、いっか。にしても、天女があらわれませんな……。

イラスト「夜霧よ今夜もアリガトウ」

(つづく)

《プロフィール》

鯨森惣七(くじらもり・そうしち)

室蘭生まれ。東京八丈島でダイバーとして漁師と共に働く。のちにCM制作の職に就く。札幌でTOMATOMOONとサクラムーンを設立、プロデュースする。近作として、JR車内誌での「陽だまりがあれば地球人」、サッポロビールでの「ボクだって星の王子様」などのイラストエッセイ。現在、HTBテレビ「ハナタレナックス」の収録スタジオのデザインおよびオープニング映像・タイトルの企画制作を手掛けている。
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