道北・遠別発
四季の便り〜人・まち・風景

三年目の萌芽

2013.05.21

遠別川をまたぐ、「樹遠大橋」のほど近く。
山の木々と、平地に広がる田畑、それに遠別の町並みを臨めるところに「町民農園」はあります。

「野菜を育ててみたいけど家の庭ではちょっと・・・」という初心者の方から、町中に移ってきた農家OBさんまで、幅広い方に開放されている町営の農園です。
私はここで、山野の草花を育てています。

お店で販売されている園芸用の花とは異なり、山野の草花の中には、花開くまで長い年月を要するものも多くあります。
栄養の乏しい自然環境下で生きていくための知恵なのでしょう。花実をつけ、種を残すということは、草花たちにとって一仕事なのだとしみじみ感じます。

一方で、山野の草花は、厳しい環境でも育つことのできる生命力、一度根付いてしまえば長くその場所で生き続けるたくましさも持っています。
毎年、何気なく楽しませてもらっている花や実も、営々と培われてきたものなのだと思うと、感慨深く感じます。

私が協力隊に着任した年の夏、町内のあちこちから拾い集め、町民農園に播いたエゾカンゾウも、二回目の春を迎えました。
年を経るごとにたくましくなる萌芽に、期待も高まります。


去年の夏に播いたエゾカンゾウの萌芽。


着任初めの年に播いたもの、こんなにたくましくなりました。

【お知らせ】
遠別町では今年、農業体験のツアーを企画しました。
詳しくは、下記アドレスをご参照ください。
http://www.town.embetsu.hokkaido.jp/trial_tour.html

佐々木伸宏

佐々木伸宏

遠別町地域おこし協力隊
1974年札幌市生まれ。2011年4月から遠別町に移住、「地域おこし協力隊」の一員として、高齢者の生活支援などの地域協力活動に取り組んでいます。


遠別町地域おこし協力隊HP
http://www.town.embetsu.hokkaido.jp/kyouryokutaiHP/

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