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第26回 釧路の〝ザンギ〟
第26回 釧路の〝ザンギ〟
釧路湿原塾 2012.05.30

写真説明〜釧路の「うまいもの」の一つ〝ザンギ〟
釧路以外の人たちから教えられることがたくさんある。その中の一つが、〝ザンギ〟。これは北海道しか通じない言葉らしい。
〝ザンギ〟は、鶏の唐揚げのことだ。なぜ〝ザンギ〟と呼ばれるようになったかは、諸説あるようだが、釧路市内の末広歓楽街にある鶏料理店で誕生したようだ。ここでは骨付き肉を唐揚げにしてソースを付けて提供した。中国語で唐揚げにした鶏を「炸鶏(ザーギー)」と言い、この料理に「運(ん)」が付くようにと、〝ザンギ〟と名付けられた。今でもこの店では骨付きザンギも提供している。
今や道内でもたくさんの〝ザンギ〟提供店があるが、釧路の〝ザンギ〟の特徴は、それぞれの店で独自に開発したタレをかけた「ザンタレ」、さらに鶏ばかりでなくエゾシカ、サケ、クジラ、タコなど地元の食材を使った〝ザンギ〟が出回り、人気を集めていることだ。2010年に釧路市内で開催されたフードバトルin釧路で、「釧路ならではのうまいもの」に〝ザンギ〟がグランプリに輝き、名実共にご当地グルメになった。
積極的に売り出しているのは「くしろザンギ推進協議会」。昨年8月には同協議会が主体となり、B級グルメの祭典inくしろ幣舞を行い、「ザンギ王」を決めた。見事に優勝したのは『さかまる おろしザンタレ』((有)ZEN Style Dining)だった。その後同協議会では市内26店の公認店を掲載した食べ歩きマップを作製し、〝ザンギ〟で釧路を元気に、を合い言葉にさまざまなPR活動を展開している。その活動が実を結び、今年5月からは同協議会監修によるからあげクン「北海道ザンギ」が全国のローソンで発売された。
同協議会による〝ザンギ〟の定義は、(1)鶏をはじめ地元の旨い食材をジュワッと揚げること(2)下味を付けたり、独自のタレを付けたり、何も付けなかったりしたものもある(3)常に進化している、の三つだ。
釧路に来たら、ぜひマップを片手に、骨付き、骨なしの〝ザンギ〟の食べ歩きをしてほしい。
星 匠 (ほし・たくみ)
釧路臨港鉄道の会代表、釧路湿原塾事務局長、1960年生まれ、釧路市出身、釧路市在住、1978年国鉄入社、1987年JTB入社、1992年から釧路新聞社勤務
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