最終回 元気力発伝処 in OKAYAMA

最終回 元気力発伝処 in OKAYAMA

vol.16

2011.07

最終回 元気力発伝処 in OKAYAMA

とろんの「右巻きアートエッセイ」 プロフィール

家族遍歴風景Z 子宮から地球へ(亡き父母の家で、愛妻はるか、出産直前風景)

 満、みちる、が誕生した!!! 出産予定日を9日間過ぎた2011年6月29日の0時0分、亡き父親が愛用していた時代がかったゼンマイ式の柱時計が、深夜12時を刻み打つと同時に、子宮から地球へと、現れ出た。体重4090グラム、身長49センチという超巨大な長女の出現だ。
 今回の自宅出産は、太一のときよりも大変だった。大変だったけど、元気な母体の「女力」を信じて、自然の強い「なりゆき」にまかせて、なにも心配しないで「待てる」コトで、なにか、自然分娩の「奥義」のようなものに触れた感があった。今回のタイ、インド、ネパールの5カ月間の「満」の胎教の旅の中、タイ北西部の国境の町メーホーソンで、お寺の在る山頂から夕陽の沈みゆくのを眺めながら、3人目の子の名前(兆、きざし)が強く湧き出てきたので、次の出産では、美しくもケモノじみて安らかなる悔いを残さない分娩ができそうな予感がしている。ボクが65歳にやってくる兆し、満まん。
 この連載、あ!!っという間に、最終回だ。一等最初に描きはじめたのが2007年の春だから、ちょうどそのころ、ボクらは7月7日七夕から7週間(49日間)つづく祭り(たましいのかくじっけん)に向けて、タイの桃源郷PAIのムーンビレッジで過ごしていた。7月7日の七夕に、祭りのはじまりにボクらの結婚式をし、つづく8月6日広島の日、太一は満一歳になった。この太一がまだおなかにいたころ、インドに胎教の旅をしていて、ダライラマの住むヒマラヤ山麓の町ダラムサーラのカフェで、ヒマラヤを眺めながら「次は、女の子で、満、みちる、がいいな」と本気で想っていたものだ。だから、この4年以上の連載は、ボクにとっては、ボクらの七夕の結婚式に向かうエネルギーのなかではじまり、この最終回で満、みちるの誕生を印し「形」にすることができて、とてもドラマティックでオーガニックな連載だった。このタイミングでの執筆の機会を与えてくれた前編集長「和多田」さんの愛と判断力、そして、校正などのやり取りの中で親しさが膨らんでしまった未だ見ぬ「杉本」さんのやさしさと校正力には、心から、アリガトウ!!だ。願わくば、2012年12月からPAIの新天地NEW MOON VILLAGEではじまるハプニング(たましいのかくじっけん)第二弾『おとなのようちえん』で遭遇できたら、奇跡!! 108日間も続行するのだから。
 今回の二人だけの自宅出産、陣痛からはじまって、「満」をボクの両の手で受け、胎盤が出てくるまでの12時間以上のイノチの蠢きの中で、なにか、ヒトが活きてゆく「奥義」のようなものにも触れた感があった。善悪美醜上下左右を超えて、破壊と創造を「黙々」と繰り返してゆくこの大自然、自分の体、ヒトの歴史に仕組まれ内在するイノチの法則にうち負かされながらも、何が起ころうとただひたすら、自分の置かれた「いまここ」の状況の中で、自分のイノチの身も心も「元気」にしてゆこうと試みる一日一日の風景こそが、他のイノチを鼓舞し「元気」にしてゆき、そして、社会や自然も「元気」になってゆくという「イノチの連鎖反応」あるいは「元気力感染」が膨らみ起きてゆくのだろう。「隣人を愛する前に、汝自身を愛せよ!!!」という、抹香臭さを超えた2011年前のイエスの生々しいイノチの言葉(ボク流に聖書から読み取った)が、今、時空を超えて、この時代に囁いている。
 最後に、ボクの3冊目の本『とろんのダイジョ〜ぶ経典(スートラ)』(晩聲社刊)の最後のボクの言葉を抜粋して、バイバイ♪だ。


 この同じ星に産まれ同じ時代に生き、同じ太陽と月の下で育ちゆく全ての命を想うとき、産まれたからには生きてやると強く想うし、このいとおしい一回キリのかけがえのない自分の命をけがし曲げるもの、制限するもの、萎縮させるものを激しいく拒絶し続けたい。こんなボクが同じ星の下のアンタに辿り着くのは、ホンノちょっとした縁が起きたとき、そしてアンタとボクの宿命の糸がアッ!と触れあうとき。


   60歳で二児の父になってしまった、とろんより。

プロフィール

とろん
1969年高校卒業直後、フランス郵船に乗ってインドに上陸し地球放浪をはじめる。帰国後、専門学校、大学、夫などを中退しながらも、旅と文筆とライブ活動を続行。50歳(2001年)からタイ北部の山間の町「PAI」にベースを移し、村創りをはじめる。現在、2012年12月から108日間の祭り(たましいのかくじっけん)第2弾を想定しながら、桃源郷「NEW MOON VILLAGE」を創作中。著書に『純粋単細胞的思考』『まるだしのエクスタシー』『とろんのダイジョーぶ経典(スートラ)』(共に、晩聲社)がある。
・とろんのホームページ

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