今が今に今を舞いおどる♪

今が今に今を舞いおどる♪

vol.9

2010.12

NEW MOON VILLAGE風景1 (実質的なオーナー、タイ人アーティストJEUPの斜塔。一階はアトリエ、2階は住居、屋上からは村のすべてが展望でき、夕日はミラクル!!)

 「今を舞いおどる♪」今に違いはないけれど、バンコクに向けてのフライト直前の今、ボクの両の足の関節や腰は今にも壊れそうで、肩もこりにこり、とろん史上最高??の絶不調。
 愛妻はるかが6、7年間勤めた会社をやめ、100日間世界一周の「ピースボート」に乗った話は前にも描いたけど、その巨大な船上で出会い生涯の友となった5人の女神グループのうち、4人目の結婚式が大阪であった。6、7年前の当時は5人とも独身で、今回結婚した「かつこ」だけが5人のうち唯一恋人がいた。そんななか、愛妻はるかがトップを切って26歳年上のボクとタイ北部の山中で結婚式をして皆を驚かせたものだ。その4人目の結婚式で演奏するため、フライト前なのに、京都の、友人の経営するゲストハウス「月光荘」に3泊もした。
 4歳に達した「太一」は、7つ年下のボクの弟(太一の一番のお気に入り)をふくめてだれもがあきれ果てるほど、破壊的かつ我侭し放題で、たった10分間の大阪での演奏のために、京都に3泊しなければならないほどの「エネルギー調整」が太一とともに必要なのだから。
 その無限にも見える太一の元気な「翻弄エネルギー」に比べて、実際の4歳の四肢はちいさくってよわく、ちいさなリュックを担いで歩くスピードはカタツムリの如く異常にのろい。おまけに、大人のように目的に向かって最短距離の直線には進めなくって、アチコチ寄り道しながらしか歩けないのだから。
 そして愛妻はるかは今、不安定な2カ月の身重となり、重いリュックは担げないし、フツーのスピードでは歩けない状態だから、幸運???にも来年1月に60歳になるこのボクひとりが巨大なリュックを背負い、チェコ製の赤い大きなトランクを右手で押しながら、4歳の太一に翻弄されつつ、ヨタヨタと京都駅へと向かう。

 つらそうな身重の愛妻はるかを細い横目でやぶにらみしながら、ドクターとろん、あるいは、ツアーコンダクターとろんとなってテキパキと振舞うボク。新幹線の自由席3席をだれよりも素早く確保し、いまいましい硬いトランクや柔らかくって巨大なリュックを最後列の収納スペースにキチンと置いてホッとしていると、待ってましたとばかりに、太一がボクに向かって不敵な笑みで挑んでくるのだ。そして、その4歳の要求をほんのちょっとでもないがしろにすると、シーンと静まり返った新幹線の大人オトナした車両雰囲気が、度を越した太一の泣き喚く声で一気にメチャクチャにされてしまうのだ。
 今、予断を許さぬ妊娠初期の愛妻はるかと、「魔の4歳!!」の太一は新潟県長岡市の実家にいて、東京でひとりホッと一息ついているボクだけど、満月のフライト3日前の今日、東京に戻ってくる。そして、もう一回、東京駒込のギャラリーで女友達の個展のオープニングでの演奏があり、その「本番までのエネルギー調整」を想うとき、おそろしいやらウレシイやら怖ろしいものがある。
 そんななか、今回のタイ、インド、ネパールへの半年間の家族遍歴は、これから産まれてくる「満」みちるをパイロットとして、太一のようにカタツムリの如くゆったりと歩まなきゃ、と覚悟させられてゆく今。とんぼだま作家の「みずえちゃん」と娘の「野の花」とともに岡山の山中に住む友「ああち」作の「ことだまキーホルダー」のなかに『良きことはカタツムリの速さで動く』というのがあるけど、果たして「カタツムリの速さで動く」ボクら4人家族に、「良きこと」good&GODなハプニングが如何に舞いおどり起きてくるのだろうか?? うれしいやらおそろしいやら嬉しい!!やら、と来年本厄で還暦のボクが挑みゆく。


    やっぱりマゾかもしれない、とろんより。

プロフィール

とろん
1969年高校卒業直後、フランス郵船に乗ってインドに上陸し地球放浪をはじめる。帰国後、専門学校、大学、夫などを中退しながらも、旅と文筆とライブ活動を続行。50歳(2001年)からタイ北部の山間の町「PAI」にベースを移し、村創りをはじめる。現在、2012年12月から108日間の祭り(たましいのかくじっけん)第2弾を想定しながら、桃源郷「NEW MOON VILLAGE」を創作中。著書に『純粋単細胞的思考』『まるだしのエクスタシー』『とろんのダイジョーぶ経典(スートラ)』(共に、晩聲社)がある。
・とろんのホームページ

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