藤澤ノリマサ

原点回帰を果たしたポップオペラの貴公子が歌う“歓びと希望”

 ポータルサイト『北海道人』をご覧の皆さん、こんにちは。札幌発の音楽情報WEBマガジン【SAPPORO MUSIC NAKED】編集長の橋場です。『北海道人』では、月に一度、【SAPPORO MUSIC NAKED 〜hokkaido-jin edition〜】として素敵なミュージシャンの魅力をお伝えしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 皆さんは「ポップオペラ」という言葉をお聴きになったことがあるでしょうか? その名の通りポップスとオペラを融合させた音楽なのですが、その先駆者として活躍中なのが、札幌市出身の藤澤ノリマサさんです。
 両親が音楽家だったこともあり、小さいころからクラシックを聴きながら育った藤澤さんは、学生時代に出会ったポップスに衝撃を受けます。ここで普通の人ならば「ポップスの道を極めたい」「いや、もともと好きだったクラシックを極めたい」と思うのでしょうが、藤澤さんは「両方を極めたい」と思うようになります。
 「1曲の中で、声色を変えて、ポップスとクラシックを融合させるとどうなるだろう?」
 こんな疑問・挑戦から“歓びと希望”に満ちた「ポップオペラ」が誕生しました。
 大学は音大に通い、クラシックの歌い方をみっちり学習する傍ら、独学でポップスの歌い方も勉強しました。歌手になりたい一心で色々な音楽事務所にデモテープを送ったものの、色よい返事はなかなかもらえませんでした。
 いつしか「ポップオペラ」ではなく「ポップス」の道に進もうか、という思いが頭をよぎります。そんな時に出会ったのが、今藤澤さんが所属している事務所です。
 「せっかくだから両方の声を聴かせてよ」
 はじめて音楽事務所が「ポップオペラ」の存在意義を認めてくれた瞬間でした。
 その後、「ポップオペラ」の精度に磨きをかけ、2008年4月にシングル「ダッタン人の踊り」でメジャーデビュー。太く声量のあるクラシカルな歌声と、甘く高いポップな歌声の融合はすぐに話題を呼び、藤澤さんは「ポップオペラの貴公子」と呼ばれるようになりました。
 メジャーデビューから3年、ポップスとオペラを融合した「ポップオペラ」の市民権の確立に奔走してきた藤澤さんが、ルーツに立ち返ったアルバムを制作しました。それが8月にリリースされた「'O sole mio!〜イタリアの歌〜」です。
 このアルバムには藤澤さんが小さいころから聴いている、クラシックが好きになった原点でもあるカンツォーネを中心に、全9曲が収録されています。おそらくどれも耳馴染みのある楽曲なので、クラシックが好きな方にもポップスが好きな方にも受け入れられる1枚だと思います。
 「これは僕の夢だったんですよ。クラシックが好きになった原点ですね。実はファンの方からも『(カンツォーネを)音源化しないんですか?』とずっと言われていて、一番の原点のものをオーケストラと一緒に録りたかったという想いもあって実現することができました。スタンダードなナンバーを藤澤ノリマサが歌ったらどうなるのか、一つの選択肢としてあるんだなと思いますね」
 これは藤澤さんに「ポップオペラが確立されてきた今、ルーツに戻ることへの恐怖はないですか?」と質問した時の答えです。「ポップオペラ」という未知の領域を開拓していた藤澤さんはいつのまにか先駆者からその道の権威になっていました。
 その藤澤さんのルーツと今をつなぐコンサートは12月16日・金曜日に開催されます。コンサートを行うたびに会場が大きくなっていく……“歓びと希望”を歌うという信念を変えずに開拓しつづけていけば、結果が出るということを「ポップオペラの貴公子」は私たちに証明してくれています。

【ライブ情報】

・WINTER CONCERT 2011 「MY STYLE」
 2011.12.16(金) 札幌・札幌市民ホール(開場18:00・開演18:30)

 ■オフィシャルHP:http://www.fujisawanorimasa.net/


プロフィール

橋場 了吾(はしば りょうご)
1975年札幌市生まれ。1998年同志社大学卒業後、札幌テレビ放送入社。ラジオディレクターとして「日高晤郎ショー」「ライブスピカ」等を担当。2005年同社を退社。以後広告制作プロダクションなどを経て、2008年株式会社アールアンドアールを設立し、札幌発の音楽情報WEBマガジン「SAPPORO MUSIC NAKED」を立ち上げる。「音楽で北海道を元気にする」を信条に、札幌にやって来たミュージシャンの取材をつづけている。

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